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2008 年度 実績報告書

破骨細胞の分化と骨吸収におけるカベオラ・ラフトの役割とその細胞内動態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19592130
研究機関明海大学

研究代表者

羽毛田 慈之  明海大学, 歯学部, 教授 (90164772)

研究分担者 佐藤 卓也  明海大学, 歯学部, 講師 (00316689)
増原 正明  明海大学, 歯学部, 助教 (70372901)
キーワード破骨細胞分化 / カベオリン1 / 脂質ラフト / コレステロール / NFATc1 / カベオリン1ノックアウトマウス / FcRγ
研究概要

【目的】破骨細胞の分化過程でRANKL依存的に発現するcaveolin-1(Cav-1)とCav-1を主な構成タンパク質とするlipid raftsの破骨細胞分化における役割を明らかにすることを目的とした。【方法】。
破骨細胞シグナル解析はWestern blot分析およびRT-PCRから主に行った。Cav-1の破骨細胞における詳しい局在は共焦点レーザー顕微鏡で追跡した。さらに、Cav-1ノックアウト(KO)マウスを用いた破骨細胞形成解析を行った。【結果】破骨細胞でのCav-1の局在はbasolateral側の細胞膜に多く局在し波状縁にはほとんど局在を認めなかった。破骨細胞の分化過程でRANKL刺激によって短時間でCav-1遺伝子およびタンパク質発現が大きく誘導された。発現誘導されたCav-1はすみやかに細胞膜lipid rafts分画に移行した。Methyl-cyclodextrinで細胞膜からcholesterolを除去しlipid raftsを破壊するとRANKL依存的なErkの活性化および1κBαのリン酸化がRANKL刺激と関係なく恒常的に進行し、逆にAktの活性化が全くみられなくなった。同様な結果がcholestero1-free血清で培養した骨髄細胞でも観察され、かつ破骨細胞形成がみられなかった。また、cholesterol-free血清下では、lipid rafts中のCav-1およびFcRγが減少し, NFATc1の核移行も減少した。Cav-1KOマウスは脛骨骨管端部での破骨細胞数が有意に減少し、in vitroにおいても、KOマウス骨髄細胞からの破骨細胞形成は野生型に比べ減少した。【考察・結論】今回我々は,破骨細胞形成過程でCav-1が大きく発現誘導される事を見いだした。そして、Cav-1およびlipid raftsを破壊することによって破骨細胞分化シグナルの秩序だった情報伝達が変調することを示した。これらの結果はCav-1とlipid raftsは破骨細胞形成に重要は役割を演じている事を示唆している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 破骨細胞分化におけるRANKLに依存して発現するcaveolin-1とlipid/raftの役割2008

    • 著者名/発表者名
      羽毛田慈之, 他7名
    • 学会等名
      第26回日本骨代謝学会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2008-10-29

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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