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2008 年度 実績報告書

ヒスタミンH3受容体を介したモノアミントランスポーター機能調節に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19592141
研究機関岡山大学

研究代表者

十川 紀夫  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (30236153)

研究分担者 北山 滋雄  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (80177873)
十川 千春  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教 (10253022)
大山 和美  岡山大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助手 (00253021)
キーワードヒスタミン / モノアミン / トランスポーター / ヒスタミンH3受容体 / 発現
研究概要

ヒスタミン(HA)は,H_3受容体(H_3R)を介してHA神経系ばかりでなく,モノアミン神経系の神経活動も制御していると考えられているが,HAがモノアミントランスポーター輸送活性に影響しているか否かについては明らかでない。われわれは前年度にH_3Rを介してノルアドレナリントランスポーター(NET)輸送活性が抑制されること,セロトニントランスポーターはNETやドパミントランスポーター(DAT)よりもHAによる抑制が小さいことを報告した。したがって本年度は,特にNET発現とH_3Rの関連に焦点を絞り,細胞発現系でのH_3Rを介したNETの輸送活性および細胞膜発現に対する影響を検討した。
NETおよびDAT輸送活性の評価は,hNET1 or hDAT/rH_3R遺伝子導入COS-7細胞を用い,[^3H]ラベルした基質の取り込みをシンチレーションカウンターで測定することにより行った。NET蛋白質の発現はhNET1抗体を用いたウエスタンブロットにより,H_3R発現はc-Myc抗体による細胞免疫染色により,さらに蛋白質相互作用は免疫沈降法により検討した。
H_3R遺伝子導入COS-7細胞では対照群と比べNETおよびDAT輸送活性が低下した。一方,受容体機能を欠失していると考えられる新規H_3Rスプライシングバリアント遺伝子の導入ではNET/DAT輸送活性の低下は抑制された。この機構をまずNETの機能および膜発現に分けて検討したところ,成熟NET発現は細胞質および細胞膜画分で減少しており,さらにNETとH_3Rの細胞内での蛋自質相互作用が認められた。また,H_3R発現を認めたPC12細胞でH_3RアゴニストによるNET mRNAの発現変動を認めた。以上よりH_3Rを介するNETの機能制御機構の存在が確認されるとともに,NETとH_3Rの蛋白質相互作用およびH_3Rシグナルを介するNET発現制御機構の存在の可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ヒスタミンH_3受容体2009

    • 著者名/発表者名
      十川紀夫, 十川千春, 北山滋雄
    • 雑誌名

      日本薬理学雑誌 133

      ページ: 168-169

    • 査読あり
  • [雑誌論文] カテコールアミントランスポーターの薬理2008

    • 著者名/発表者名
      北山滋雄, +川千春, 十川紀夫
    • 雑誌名

      Clinical Neuroscience 26

      ページ: 1104-1106

  • [学会発表] Inhibitory regulation of noradrenaline transporter function by histamine H_3 receptor2008

    • 著者名/発表者名
      Norio Sogawa, Chiharu Sogawa, Kazumi Ohyama, Kanji Hirai, Shigeo Kitavama
    • 学会等名
      Neuroscience 2008 Annual Meeting
    • 発表場所
      ワシントンD. C.
    • 年月日
      2008-11-19
  • [学会発表] ヒスタミンH_3受容体を介するノルアドレナリントランスポーターの機能抑制について2008

    • 著者名/発表者名
      十川紀夫
    • 学会等名
      第36回薬物活性シンポジウム, 第12回日本ヒスタミン学会
    • 発表場所
      徳島市
    • 年月日
      2008-10-24

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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