研究概要 |
歯科臨床でも問題となる神経因性疼痛においてその発症と疼痛制御に, 神経伝達物質の再取り込みにより神経伝達を調節するトランスポーターの関与が示唆されている。本研究は, 鎮痛効果がすでに知られているニコチンに焦点をあて, ニコチンのこれらトランスポーター機能発現に及ぼす影響と, その疼痛制御への関わりを探索した。その結果, ニコチンはトランスポーター遺伝子発現を促進することが明らかとなった。この機構は脊髄において痛みの伝達を抑制するアドレナリン神経活動を強化すると考えられ, これをターゲットとした新しい疼痛制御の薬物開発に〓がるものと期待できる。
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