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2008 年度 実績報告書

In vivoの唾液腺に発現させたシグナル分子の動態及び機能のリアルタイム解析

研究課題

研究課題/領域番号 19592154
研究機関北海道医療大学

研究代表者

森田 貴雄  北海道医療大学, 歯学部, 講師 (20326549)

研究分担者 谷村 明彦  北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (70217149)
キーワードシグナル伝達 / 唾液腺 / GFP / Stiml / ウイルスベクター / 逆行性注入 / Ca^<2+>流入 / 遺伝子
研究概要

本研究は、唾液分泌に関与するシグナル分子の動態と、分泌の分子メカニズムとの関係を明らかにすることを目的とする。そのためにウイルスベクターを使い、生体内の唾液腺組織中に種々の蛍光タンパク質を融合したシグナル分子を発現させ、その動態を生きた唾液腺細胞でリアルタイムに解析する。
最初に、YFPおよびmKO1蛍光タンパク質で標識したYFP-Stiml、Stiml-mKO1発現プラスミドベクターを作製した。Stiml欠損細胞にYFP-StimlおよびStiml-mKO1を発現させると、Ca^<2+>流入反応が回復したことから、これらの融合タンパクが機能的であることが確認された。また、このStiml依存性Ca^<2+>流入の詳細な解析により、容量性Ca^<2+>流入とは異なる流入経路の存在が明らかになった。
次に、Stiml-mKO1および、水分泌に重要な役割を持つアクアポリン5(AQP5)にGFPを融合したGFP-AQP5融合タンパク質を発現するアデノウイルスベクターを作製し、このウイルス粒子を調整した。これらの力価は約1x10^9程度であった。ラット顎下腺開口部にチューブを挿入し、Stiml-mKO1融合タンパク質を発現するウイルス粒子を逆行性に注入した。5-7日後にラットから顎下腺を摘出し、Stiml-mKO1の発現を観察したところ、顎下腺組織全体で広く発現が見られ、発現効率が高いことが示された。次に顎下腺腺房細胞を調整し、共焦点顕微鏡で観察したところ、Stiml-mKO1は腺房細胞にも発現し、その局在は内在性Stimlが発現する小胞体の分布とよく似ていた。さらに、この細胞をタブシガージンで刺激すると、Stiml-mKO1の細胞膜付近への局在移行が認められ、内在性Stimlの動態とよく一致することが示された。これらのことから、本方法により、生体内の唾液腺腺房細胞に機能的な融合タンパク質を発現させることが可能であることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] A Stiml-dependent, noncapacitative Ca^<2+>-entry pathway is activated by B-cell-receptor stimulation and depletion of Ca^<2+>.2009

    • 著者名/発表者名
      Morita T, Tanimura A, Baba Y, Kurosaki T, Tojyo Y
    • 雑誌名

      Journal of Cell Science 122

      ページ: 1220-1228

    • 査読あり
  • [学会発表] BCR刺激とストア枯渇により活性化されるStiml依存性の新たなCa^<2+>流入経路2009

    • 著者名/発表者名
      森田貴雄, 谷村明彦, 馬場義裕, 黒崎知博, 東城庸介
    • 学会等名
      第82回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜
    • 年月日
      2009-03-16
  • [学会発表] BCR刺激とストア枯渇の相互作用による新しいStiml依存性Ca^<2+>流入経路2008

    • 著者名/発表者名
      森田貴雄, 谷村明彦, 馬場義裕, 黒崎知博, 東城庸介
    • 学会等名
      第31回日本分子生物学会年会、第81回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド
    • 年月日
      2008-12-09

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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