研究概要 |
テトラヒドロビオプテリン(BH4)は一酸化窒素やモノアミン性神経伝達物質の生合成を制御する因子で,生体内のBH4濃度は神経機能,血管機能に重大な作用を及ぼす。筆者らはBH4生合成の律速酵素であるGTPシクロヒドロラーゼ1(GCH)に内在性アンチセンスRNA(GCH naRNA)が存在することを見いだした。本研究はこのGCH naRNAの発現機構と生理的機能を解明することを目的とする。 このため,おもにPC12細胞を用いて,(1)GCH mRNA(GCHセンスRNA)とGCH naRNAの発現がどのような因子(情報伝達分子,薬剤など)によりどのような影響を受けるか;(2)GCH naRNAはGCH蛋白質,およびGCH酵素系の最終産物であるBH4レベルにどのような影響を与えるか;(3)GCH naRNAはどのような構造をしているか;を明らかにしようとした。
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