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2008 年度 実績報告書

転写因子STAT1による炎症性遺伝子の発現抑制機構

研究課題

研究課題/領域番号 19592158
研究機関明海大学

研究代表者

大森 喜弘  明海大学, 歯学部, 教授 (50194311)

研究分担者 関根 圭輔  明海大学, 歯学部, 助教 (00323569)
キーワードシグナル伝達 / STAT1 / リポ多糖 / CXCL1 / 遺伝子制御 / マクロファージ
研究概要

【目的】
インターフェロンγ(IFNγ)はマクロファージの活性化を誘導し、LPSによって誘導される遺伝子の発現を増強することはよく知られている。一方、IFNγは炎症性遺伝子発現を増強するだけでなく、抑制的にも作用し、LPSにより誘導される炎症性ケモカインCXCLI/KCの発現を抑制する。そこで本研究ではIFNγによるCXCLI遺伝子の発現抑制のメカニズムについて検討した。
【結果と考察】
1.マウスマクロファージ様細胞RAW264.7におけるLPSによって誘導されるCXCL1の遺伝子発現をノーザンブロット法にて検討したところは、IFNγ処理により抑制された。2. STAT1ノックアウトマウス由来腹腔マクロファージではIFNγによるCXCL1の遺伝子発現抑制は認められなかったことから、この抑制にはSTAT1が関与していることが示唆された。3. LPSによるCXCL1の転写活性化にはNF-κB(p50/p65)が必須である。そこでIFNγによるNF-κBの活性化(核内移行、DNA結合活性)に対する影響を検討したが、IFNγはNF-κBの活性化に対して影響を与えなかった。4. CXCL1遺伝子の転写制御領域をもつルシフェラーゼ・レポーター遺伝子を作成し、RAW264.7細胞においてIFNγにより転写活性が抑制される領域を検討した。その結果、LPSにより誘導されるルシフェラーゼ活性はIFNγにより抑制され、その抑制は転写制御領域-104ntまで認められた。この領域にはNF-κB結合配列は存在するが、STAT1の結合配列は認められなかった。これらの結果から、IFNγはNF-κBの活性化には影響しないが、IFNγにより誘導されたSTAT1がCXCL1/KC遺伝子の転写活性に必要なコアクチベーターなどと競合し、
2.抑制的に作用している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] マウスマクロファージにおけるインターフェロンγによる炎症性ケモカイン遺伝子の発現抑制機構2008

    • 著者名/発表者名
      廣井 美紀, 他
    • 学会等名
      第50回歯科基礎医学会総会
    • 発表場所
      東京・有明コンベンションホール
    • 年月日
      2008-09-25

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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