研究課題/領域番号 |
19592163
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
山下 照仁 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90302893)
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研究分担者 |
高橋 直之 松本歯科大学, 大学院・歯学独立研究科, 教授 (90119222)
二宮 禎 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (00360222)
溝口 利英 松本歯科大学, 総合歯科医学研究所, 講師 (90329475)
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キーワード | 破骨細胞 / MAPキナーゼ / 骨吸収 |
研究概要 |
破骨細胞の分化に必須なMKK6-p38MAPキナーゼの活性が、成熟した破骨細胞では抑制されていることを我我は明らかにしてきた。新規に同定したAlixは、破骨細胞におけるMKK6-p38MAPキナーゼ経路の制御因子であると考えられた。平成20年度の研究では、Alixの発現の亢進や阻害が、破骨細胞の延命や機能、サイトカインの分泌などにおいて影響を及ぼすかどうか解析した。 1.Ahxと相互作用する因子の同定と、相互作用するドメインの決定。 AlixはMKK6と結合する因子として単離された。そこで、MKK6と相互作用するを、AlixのGST融合蛋白発現系を作成し解析した。GSTプルダウン法を用いてin vitroで免疫沈降したところ、全長での結合が観察された。ドメインの解析は行わなかった。 2.破骨細胞の機能に対するAlixの解析。 Ahxの発現をレトロウイルス遺伝子導入法で操作した成熟破骨細胞を用いて、Alixの破骨細胞の生存・アポトーシスに関する作用や、骨吸収活性に対する作用をスポット培養法や象牙質切片上での培養により解析した。Alixの過剰発現やノックダウンは破骨細胞の生存には関与しなかった。また、Alixの過剰発現は成熟破骨細胞の骨吸収を阻害することは無かった。 3.破骨細胞におけるAlixの発現制御機構とサイトカイン産生への作用 オリゴRNAiを破骨細胞にリポフェクション法によって導入することにより、Alixの発現を強く抑制することを試みた。その結果、破骨細胞はリボ多糖やRANKL刺激によるTNFおよびIL-1、IL-6等のサイトカイン産生が誘導されなかった。
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