研究分担者 |
秋元 芳明 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (10147720)
加藤 正隆 日本大学, 松戸歯学部, 助教 (40434097)
森 進太郎 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (40419792)
岡田 裕之 日本大学, 松戸歯学部, 講師 (70256890)
山本 浩嗣 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (00102591)
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研究概要 |
医療に求められるニーズは年々高齢化に関するものが多くなり,それに伴い歯科医療は治療から予防や健康維持中心へのQOLに対するものが求められている。健康で過ごすためには食育を中心とした健康維持が謳われており,歯を支える顎骨は生涯にわたり良好な状態でなければならない。近年,国民病といわれてもいる骨粗鬆症や歯周病への予防およびデンタルインプラント治療等への基礎的データとなる顎骨の質的評価を被曝なく行えることは非常に重要である。被曝のない磁気共鳴画像検査(Magnetic resonanceimaging: MRI)は高磁場化やMR信号を効率的に採取するコイルの開発が発展し,近年では従来のコイルよりも微細な構造物を描出できるマイクロスコピーコイルが開発された。本研究はMRIマイクロスコピーコイルを使用し,被曝のいないMRI検査から顎骨の質的評価を行うことを研究目的とする。 基礎的検討として,まず初年度(平成19年度)に剖検顎骨を用いてMRIマイクロスコピーコイルの骨梁の描出能を検討した。これら骨梁の描出能の検討はCT検査を含む各種X線検査およびマクロ像との比較検討も行った。MRIマイクロスコピーコイルの撮像はファントーム用いて通常のT1強調像,T2強調像に加え脂肪抑制像等の各種撮像シークエンスについて最適な撮像条件も検討した。検討した撮像条件の下にて剖検顎骨をMRIマイクロスコピーコイルにて撮像し,MRIのデータから骨梁解析を行った。ファントームによるMRIマイクロスコピーコイルの撮像条件の検討はコイルを適正に使用すればT1,T2強調像に加え脂肪抑制像のすべてが骨梁解析に可能であった。またすべての剖検顎骨はMRIマイクロスコピーコイルを使用し,被曝のいないMRI検査による骨梁解析が可能であった。今後はこれら骨梁解析とX線像との詳細な比較検討し,臨床例への応用検討も進行中である。
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