研究課題/領域番号 |
19592203
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
菅 俊行 徳島大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (60243713)
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研究分担者 |
高橋 加奈子 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 助教 (80403715)
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キーワード | 象牙質知覚過敏症 / フッ素 / 象牙細管 / シリカ / フッ化ジアミンシリケート / フッ化ジアンミン銀 / 抗菌成分 / 齲蝕 |
研究概要 |
申請者らはフッ化ジアンミン銀(サホライド)の歯質着色の問題点を解決する目的でフッ化ジアンミン銀の銀成分をシリカに置換したフッ化ジアミンシリケートを調製した。そしてこれまでに齲蝕進行抑制剤および象牙質知覚過敏症治療に適用可能かどうか評価を行ってきた。その結果、フッ化ジアミンシリケートはフッ化ジアンミン銀と同等の歯質脱灰抑制効果を有し、また開口象牙細管を結晶性物質で緊密に封鎖したことから、翻蝕予防および象牙質知覚過敏症の治療剤として使用できる可能性が示唆された。しかしながら、シリカは銀と比較して抗菌作用が劣ることが予想される。齲蝕細菌の象牙細管への侵入を阻止できれば歯根面齲蝕の予防および進行を抑制できると考えられる。そこで本研究ではフッ化ジアミンシリケート溶液に各種の抗菌成分(クロルヘキシジン、塩化セチルピリジニウム、イソプロピルメチルフェノール、カテキン)を添加して、抗菌成分添加フッ化ジアミンシリケート溶液がどの程度、象牙質中へと浸透して象牙細管を封鎖するのかを評価した。ヒト抜去歯より象牙質プレートを調製し、スメア層で覆われた象牙質プレートとEDTAで2分間処理を行い、象牙細管を開口させた象牙質プレートを作製した。そして、各種抗菌成分添加フッ化ジアミンシリケート溶液を塗布し、走査電子顕微鏡で観察を行った。電子顕微鏡観察では、いずれの抗菌成分を添加した場合においても、抗菌成分無添加の場合と同様に開口象牙細管は緊密に封鎖されており、割断面観察では深部にまで結晶が析出していることが明らかとなった。今後、抗菌性の評価を行わなければならないが、本研究の結果、各種抗菌成分添加フッ化ジアミンシリケート溶液は充分な象牙細管封鎖効果を有しており、齲蝕予防および齲蝕進行抑制剤として臨床適用できる可能性が示された。
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