研究課題/領域番号 |
19592214
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研究機関 | 日本歯科大学 |
研究代表者 |
奈良 陽一郎 日本歯科大学, 生命歯学部, 教授 (80172584)
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研究分担者 |
貴美島 哲 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (90247023)
代田 あづさ 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (10307960)
新田 俊彦 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (20247042)
山瀬 勝 日本歯科大学, 生命歯学部, 講師 (80301571)
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キーワード | レジン接着システム / 歯頸部V字状窩洞 / 色素浸透試験 / 複合ストレス / 微少引張り接着強さ / 象牙質接着強さ / ビーム状引張り試験試料 / Cファクター |
研究概要 |
1.ヒト抜去健全下顎小臼歯40本に対し、頬側歯頸部規格化V字状窩洞を形成後、代表的なワンボトル・オールインワン・アドヒーシブシステム/修復用レジンを用いて臨床的修復を行った。修復試料に対し、ストレス非負荷(Control : C)、温度ストレス(T)、荷重ストレス(L)、複合ストレス(T+L)の4群に分別し、4条件下の試験後に色素浸透状態の評価を行った。ついで、色素浸透状態評価後の半切試料から規格化ダンベル状試料を作製し、μ-TBS値(n=20)の測定を行い、以下の成績を得た。 1)漏洩試験:4条件間の漏洩値に有意差は認められず、また各条件における歯頂・歯肉側壁問の漏洩値にも有意差は認められなかった。 2)接着試験:ストレス条件の違いはμ-TBS値に有意な影響を与え、さらにTはCと同等のμ-TBS値を示すものの、LおよびT+Lのμ-TBS値はCより有意に低い値であった。なお、ストレスを加えた3種条件間のμ-TBS値は統計学的に同等であった。 2.ヒト抜去健全上顎大臼歯50本に対し、象牙質窩壁のみで構成されたC値の異なる5種規格化窩洞、すなわち、I級窩洞(Class I:C値=3.0)、MO窩洞(MO:C値=1.7)、MOD窩洞(MOD:C値=1.0)、MODB窩洞(MODB:C値=0.7)、窩壁を全て削除し平坦化した窩洞(Flat:C値=0.3)を形成した。ついで、象牙質窩壁全面に対し、1ボトル1ステップ型のClearfil Tri-S Bond(TS)と2ボトル2ステップ型のClearfil Mega Bond(MB)を用いて臨床的修復を行い、24時間後に、各修復試料からビーム状試料4本によるμ-TBS値の測定を行い、以下の成績を得た。 1)窩洞形態の違いはTSのμ-TBS値に対し危険率5%で有意な影響を与え、MBの同値に対し影響を与えていないことが判明した。また、窩洞形態にかかわらずMBはTSに比べ有意に大きいμ-TBS値を示すことが判明した。
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