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2007 年度 実績報告書

再生促進因子を応用した根尖部歯周組織再生療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19592219
研究機関福岡歯科大学

研究代表者

阿南 壽  福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (80158732)

研究分担者 泉 利雄  福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (40248547)
榮田 太郎  福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (60425246)
キーワード再生医療 / エナメルマトリックスタンパク / 根尖性周炎 / マクロファージ / IL-1β / BMP-2 / BMP-4 / TGF-β1
研究概要

動物モデルを用いて、エナメルマトリックスタンパク(EMD)の歯髄組織および根尖部歯周組織における硬組織形成能に及ぼす影響について、特に病変局所における炎症性サイトカインと抗炎症性サイトカインのバランスおよび増殖因子発現細胞の動態について焦点をあて免疫組織化学的に解析した。その結果、歯髄炎の増悪化および根尖病変の拡大にはIL-1βを発現したマクロファージの著明な増加が密接に関連している可能性が示唆された。一方、ラット歯髄創傷部へのEMDの塗布により、水酸化カルシウム製剤であるビタペックス塗布群に比較して病変部でのIL-1β発現細胞は少なく、BMP-2およびBMP-4の発現が更新し、DMP-1陽性を示す硬組織形成が活性化されることを明らかにした。また、ラット根尖性歯周炎の実験系を用いてEMDの効果について解析した結果、対照としたEMDの溶解液であるプロピレングリコールアルジネート貼薬群に比較して、炎症反応は早期に消退し骨組織の著明な回復が認められた。さらに、EMDの貼薬後早期に、TGF-β1およびBkP-2発現細胞の有意な増加が観察された。その後、TGF-β1発現細胞は減少傾向を示す一方、BkP-2発現細胞の持続的な増加が認められた。
以上のことより、EMDの応用により誘導されたラット根尖病変部の治癒においては、TGF-β1を発現した抗炎症性マクロファージの一時的な増加と持続的なBkP-2を発現した修復性マクロファージの増加が、根尖部歯周組織再生のトリガーとなる可能性が推察された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Wound healing process of injured pulp tissues with Emdogain Gel2008

    • 著者名/発表者名
      Hikaru Kaida
    • 雑誌名

      Journal of Endodontics 34

      ページ: 26-30

    • 査読あり
  • [雑誌論文] ラット根尖病変におけるIL-1発現細胞の加齢変化2007

    • 著者名/発表者名
      阿南 壽
    • 雑誌名

      福岡歯科大学学会雑誌 33

      ページ: 147-155

    • 査読あり
  • [学会発表] 加齢に伴うラット根尖病変におけるIL-1発現細胞の動態変化2007

    • 著者名/発表者名
      松本 典祥
    • 学会等名
      福岡歯科大学学会
    • 発表場所
      福岡県歯科医師会館大ホール
    • 年月日
      2007-12-09

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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