術前に、QOL、義歯満足度などの患者の主観的な評価と栄養状態、咀嚼状態、咬合など客観的評価を総合的に判断し、咬合様式選択の指標を得ることを目的に本研究を行った結果、以下の指標が得られた 咀嚼開始から嚥下までの咀嚼回数が多く、身体社会的条件(年齢、慢性疾患、アレルギー、身体機能など)が悪く、使用中の義歯への満足度が低い全部床義歯装着患者はリンガライズド・オクルージョンを、口腔の条件(顎堤条件、粘膜、唾液性状など)と精神心理学的条件が良い患者はフルバランスド・オクルージョンを選択した方が咀嚼スコアが上昇する可能性が示唆された また、口腔の条件の悪い患者は、リンガライズド・オクルージョンを選択する方が患者の困りごとが減少する可能性が示唆された
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