研究課題/領域番号 |
19592253
|
研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
鱒見 進一 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (70181659)
|
研究分担者 |
有田 正博 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (50184289)
槙原 絵理 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (30433402)
田中 達朗 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (50326469)
|
キーワード | 睡眠時無呼吸症候群 / オーラルアプライアンス / 下顎位 / 呼吸量 / 体位 / 頭位 |
研究概要 |
我々の過去の研究から、閉塞型睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep Apnea Syndrome:OSAS)患者用オーラルアプライアンス(Oral Appliance:OA)の治療効果は証明できたものの、その程度については個人差があり、この原因として本来の気道形態や下顎位移動時の気道の開存程度、および頭位や姿勢位による気道形態の変化が影響していると考えられた. 本研究の目的は、頭位、体位、および下顎位を変化させることにより、気道形態にどの様な影響を及ぼすかについて検討するとともに、呼吸量についても計測し、これらの関係について明らかにすることにある. 今回、いびきや睡眠障害を認めない健康成人10名(男7名、女3名)を被験者として、習慣性閉口位(下顎0%前方位)と下顎最前方位(下顎100%前方位)の下顎位を記録した後、下顎0%前方位と下顎75%前方位の2種のバイトブロックを作製した.被験者にバイトブロックを装着させ、4体位(仰臥位と下顎0%前方位、仰臥位と下顎75%前方位、側頭位と下顎75%前方位、側臥位と下顎75%前方位)における上気道MRIを撮像した.つぎにRealiaソフトウェアを用いて各上気道MRI画像を処理し、上気道全体の3D模型を作製し、上気道形態の変化について検討したところ、顎位、頭位、体位の変化に伴って、上気道の前後径、左右径、面積と体積が変化していたことから、顎位、頭位、体位の変化が上気道形態に影響を及ぼすことが確認された.この結果は睡眠時無呼吸症候群(OSAS)患者の睡眠時の呼吸をスムーズに保つ最適な姿勢の選択に参考となり、患者の症状を軽減する方略として役立てることができると思われた.
|