• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2007 年度 実績報告書

ビスフォスフォネート固定化チタンファイバーの3次元スキャホールドとしての応用

研究課題

研究課題/領域番号 19592260
研究機関日本大学

研究代表者

早川 徹  日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (40172994)

キーワードビスワォスフォネート / チタンファイバー / 3次元スキャホールド / 分子プレカーサー法 / 炭酸含有アパタイト / 薄膜コーティング / ゲル / 骨形成
研究概要

本研究では,新規な3次元スキャホールドであるチタンファイバーメッシュに分子プレカーサー法を用いて炭酸含有アパタイト(CA)薄膜コーティングを施し,その後,骨粗鬆症の治療薬として用いられているビスフォスフォネートの固定化を試みた.ビスフォスフォネートは破骨細胞だけでなく骨芽細胞にも作用して骨吸収を間接的に抑制し,骨形成を促進するという報告がなされている.まず,分子プレカーサー法によるCA薄膜コーティングを試みた.分子プレカーサー溶液はEDTA-Ca錯体のアルコール溶液とメタリン酸ジブチルアンモニウム塩をCa/P=1.67の割合で調整して作製した.本プレカーサー溶液はアルコール溶液であり,チタンファイバーメッシュとしては,気効率85%,直径15mm,厚さ3.0mmの円柱状の物を用いた.超音波処理を施しながら,チタンファイバーメッシュを分子プレカーサー溶液に20分間浸漬し,その後,60℃で20分間,600℃で2時間加熱処理を行なった.この操作を3回繰り返してCA薄膜コーティング処理を行なった.CA薄膜コーティングチタン(CA/Ti)ファイバーおよびコーティング処理を施していないチタン(Ti)ファイバーをビスフォスフォネート水溶液(10-2M)に浸漬し,ビスフォスフォネートの固定化を検討した.その結果,CA/Tiファイバーを浸漬すると,1日浸漬後で,チタンファイバーの周囲にゲル状物質が生成していた.ゲル状物質は浸漬時間の経過と共に成長し,さらに溶液の粘性も高くなる傾向にあった.それに対して,チタンファイバーの場合,ゲル状物質は生成せず,溶液の粘性にも変化は見られなかった.CA薄膜コーティングがビスフォスフォネートのゲル化促進に寄与している物と思われた.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Drug Binding and Releasing Characteristics of DNA/lipid/PLGA film2007

    • 著者名/発表者名
      Tadao Fukushima
    • 雑誌名

      Dental Materials Journal 26

      ページ: 854-860

    • 査読あり
  • [雑誌論文] タンパク質固定化GTRメンブレンへのヒト歯肉由来線維芽細胞の付着2007

    • 著者名/発表者名
      布施 恵
    • 雑誌名

      日本再生歯科医学会誌 5

      ページ: 3-10

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Preparation and tissue response of lipid-coated b-FGF2007

    • 著者名/発表者名
      Tohru Hayakawa
    • 雑誌名

      Journal of Oral Tissue Engineering 5

      ページ: 96-103

    • 査読あり
  • [学会発表] 分子プレカーサー法によるチタンウェブへのアパタイト薄膜形成と骨適合性2007

    • 著者名/発表者名
      早川 徹,吉成正雄,佐藤光史
    • 学会等名
      第29回日本バイオマテリアル学会大会
    • 発表場所
      大阪
    • 年月日
      2007-11-26
  • [学会発表] トレシルクロリド法を用いたチタン表面へのタンパク質固定とその生物学的効果2007

    • 著者名/発表者名
      早川 徹,Kamolparn Pugdee, 柴田恭子,吉成正雄,安孫子宣光
    • 学会等名
      第5回日本再生歯科医学会学術大会
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-09-22
  • [学会発表] DNA/キトサン複合体の特性および加工性2007

    • 著者名/発表者名
      早川 徹,福島忠男,川口 稔,井上勇介,岡畑恵雄
    • 学会等名
      第36回医用高分子シンポジウム
    • 発表場所
      東京
    • 年月日
      2007-07-31

URL: 

公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi