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2009 年度 実績報告書

骨埋入炭酸含有アパタイトによる新生骨誘起メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 19592268
研究機関朝日大学

研究代表者

小萱 康徳  朝日大学, 歯学部, 准教授 (30076046)

研究分担者 土井 豊  朝日大学, 歯学部, 教授 (40116067)
久保 金弥  星城大学, リハビリテーション学部, 教授 (00329492)
キーワード代用骨 / 炭酸含有アパタイト / 多核巨細胞 / 骨形成 / 電子顕微鏡 / 硫酸化複合糖質
研究概要

骨埋入後1ヶ月で炭酸含有アパタイトの表面は線維芽細胞様細胞、骨芽細胞様細胞、あるいは多核巨細胞で被覆された。その後炭酸含有アパタイトの一部は多核巨細胞やマクロファージ様細胞で吸収されるが、残存した炭酸含有アパタイト表面に接して中程度の電子密度を有するほぼ均質な帯状構造が形成され、新生骨はこの部位に好んで形成された。この帯状構造の組織化学的性質についてHID-TCH-SP染色法で検索した。本染色法は免疫組織化学染色法とは異なりコンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸、硫酸化糖タンパク等すべての硫酸化物質が検出可能である。通常本法では、硫酸化グリコサミノグリカンは大型高電子密度穎粒として検出されるが、硫酸化糖タンパクはより微細な顆粒として検出される。炭酸含有アパタイト上に集積した骨芽細胞によって形成された類骨内には大型のHID-TCH-SP染色顆粒が観察され、睾丸ヒアルロニダーゼ処理で消失することから大部分はコンドロイチン硫酸であることが確認された。また、骨細胞様細胞の周縁基質内にも多量の大型HID-TCH-SP染色穎粒が検出された。一方、炭酸含有アパタイト表層に形成される中程度の電子密度を有する幅50~100nmの均質状帯構造には大型のHID-TCH-SP染色顆粒は検出されず、小型の染色顆粒の存在が確認できた。このことはこの帯状構造は硫酸基を有する糖タンパクであることが示唆された。従来この帯状構造について、材料と生体組織を接着する役目が想定されていたが、加えて負に荷電する硫酸基が炭酸アパタイトから溶出してくるCaイオンを捕捉し新生骨形成に貢献している可能性が考えられた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ラット骨に埋入した炭酸含有アパタイトと新生骨境界面の微細構造的特徴2009

    • 著者名/発表者名
      小萱康徳, 他
    • 学会等名
      第51回歯科基礎医学会総会
    • 発表場所
      新潟
    • 年月日
      2009-09-10

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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