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2007 年度 実績報告書

フェムト秒レーザーによるチタンインプラントのナノ表面改質

研究課題

研究課題/領域番号 19592270
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

武田 昭二  大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (20067185)

研究分担者 中村 正明  大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (50067055)
キーワードインプラント / チタン / 表面改質 / レーザー / 周期構造
研究概要

フェムト秒レーザーによってチタン表面にナノレベルの規則的な周期構造を形成し,その表面上での骨芽細胞様細胞の形態を調べた.フェムト秒レーザーによる周期構造の形成は,中心波長400nmおよび800nmのレーザー光をシリンドリカルレンズによってチタン表面に焦点を当て,試料を移動させて行った.さらに,同位置に照射するショット数を変化させることによって溝の深さを調整した.波長400nmおよび800nmで照射した試料とも,チタン表面にはほぼ照射波長に近い間隔で周期構造が形成された.すなわち,400nmでは平均で約315nm,800nmでは平均で約688nmの周期構造を示した.ショット数が多くなると溝の山の部分がアブレーションされ,周期構造は不明瞭となった.また,ショット数を少なくして浅い溝を形成した試料では周期構造は形成できたが,溝の輪郭は不明瞭であった.次に,周期構造を有するチタン表面上での骨芽細胞様細胞の初期細胞接着とアクチシ染色による細胞の形態を観察した.培養1時間および24時間後におげる細胞数は2、いずれの周期構造においても対照の鏡面研磨面との間に有意差は認められなかった.しかし,細胞の形態には著しい差が認められた.すなわち,鏡面研磨面では細胞はあらゆる方向に伸展していた.これに対して,周期構造を付与した表面では,細胞は周期構造の方向に細長く伸展していた.周期構造の方向と細胞とのなす角を見ると,平均で約20°と鏡面研磨面の約50°に比べて,細胞は周期構造に平行に配列していた.しかし,溝が浅い場合には,両波長とも細胞の配向性は著しく低下した.チタン表面上での細胞の配向にとっては,周期構造の間隔と深さの関係が重要であることが推察された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 人工歯根材料の表面改質について2008

    • 著者名/発表者名
      武田 昭二
    • 学会等名
      イオン・プラズマフォーラム 第23回イオン工学特別シンポジウム
    • 発表場所
      京都リサーチパーク
    • 年月日
      2008-03-07

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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