研究課題/領域番号 |
19592277
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研究機関 | 福岡医療短期大学 |
研究代表者 |
井上 勇介 福岡医療短期大学, 歯科衛生学科, 准教授 (20105688)
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研究分担者 |
福島 忠男 福岡歯科大学, 歯学部, 准教授 (80084250)
早川 徹 日本大学, 松戸歯学部, 准教授 (40172994)
岡畑 恵雄 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (80038017)
川口 稔 福岡歯科大学, 歯学部, 助教 (10122780)
谷口 邦久 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (90105685)
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キーワード | 生体材料 / DNA / キトサン / GTR / GBR / メンブレン |
研究概要 |
前年度作成したDNA/キトサン/脂質複合体の抗菌性をさらに検討した結果、DNAの塩基対の長さを変えても抗菌性に変化はなく、Staphyrococcus aureus、Pseudomonas aeruginosa、Escherichia coli B、Porphyromonas gingivalis W83、Prevotella intermedia ATCC25611に対して、Pseudomonas aeruginosaを除いて、すべて抗菌性を示した。細胞毒性用試料には、複合体を乳鉢で粉末にし、粉末を篩にかけて粒度45μm-100μmの粉末を回収したものを用いた。なお、試料は電子滅菌を行った。細胞にはマウス由来の繊維芽細胞L-929を使用した。まず、10%ウシ胎児血清、1%グルタミン、1%非必須アミノ酸を含むα-MEMにて1×10^4cell/mlの細胞浮遊液を作成した。培養24時間後、培養液を、試料2mgを含むα-MEM2mlと換え、その後、37℃、5%炭酸ガス恒温器中にて5日間培養し、MTS法にて細胞生存率を測定した。試料未添加の対照群に対する比として百分率で求めた。その結果、細胞生存率は86.2%(8.25)と高い値を示し、細胞毒性は少ないものと考えた。 DNA/プロタミン複合体については、賦形性が良好であったが、Porphyromonas gingivalis W83、Prevotella intermedia ATCC25611に対しては抗菌性が少なく、プロタミンは賦形性を与えるための素材として使用することは可能と考えられたが、抗菌性は期待できないと考えた。DNA/キトサンフィルムを基材にしたDNA/キトサン/人工脂質マルチレイヤーメンブラン、ポリ乳酸/グリコール酸共重合体メンブレンを基材にしたDNA/キトサン/人工脂質複合体マルチレイヤーメンブラン、ポリ乳酸-DNAメンブランを基材としたDNA/キトサン/人工脂質マルチレイヤーメンブランは抗菌性は認められた。生体反応については、現在継続中である。
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