研究課題/領域番号 |
19592291
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
西口 浩明 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (00335043)
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研究分担者 |
蛯沢 克己 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (20397459)
各務 秀明 東京大学, 医科学研究所, 客員准教授 (80242866)
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キーワード | 再生医療 / 歯学 / 移植再生医療 / 瘢痕 / 筋上皮細胞 |
研究概要 |
瘢痕形成に関わっているとされる筋線維芽細胞の特徴として、desmin(-)、vimentin(+)、α-sooth mascle actin(SMA)(+)であると報告されている。昨年度はMRC-5と呼ばれる細胞株をTGF-β1にて誘導し、筋線維芽細胞と同様の特徴を示すことを示してきた。また血管内皮前駆細胞など間葉系の細胞の分泌するMMP-2/-9の定量をELISA法にて定量した。本年度は、 1)筋線維芽細胞によるアポトーシス評価系の作製筋線維芽細胞を10%血清入りDMEMにて培養し、さらに同時に対照とする細胞(ヒトEPC,ヒトMSC、ヒト皮膚線維芽細胞、口腔粘膜線維芽細胞をそれぞれcell culture insert上で培養する。72時間後に筋線維芽細胞をTUNEL染色にてアポトーシスした同細胞を評価したが、各対照細胞で筋線維芽細胞のアポトーシスは認めなかった。 2)ゲル培養を用いた収縮評価 生体により近似した環境下で筋線維芽細胞のアポトーシスを評価するために、コラーゲンゲル中で筋線維芽細胞を培養し、対照細胞と共培養する。対照細胞群と共培養後のゲル収縮の割合について検討したが、各群におけるコラーゲンゲル収縮に有意差を認めなかった。 3)瘢痕モデルを利用した細胞注入による拘縮改善評価 実際の創の治癒過程に対する移植細胞の影響について検討を行った。瘢痕モデルとしては、ヌードマウス背部皮膚に皮膚欠損創を作成し、同部に培養筋線維芽細胞を注入した。培養した対照細胞を、瘢痕モデルに部位に注入した。移植後1、2週にて標本を作製し、移植した対象細胞が瘢痕組織における筋線維芽細胞のアポトーシスに影響を与えているかどうか検討を行った。全ての群で筋線維芽細胞は確認されたが、TUNEL染色では陽性細胞が確認できず、いずれの群でも筋線維芽細胞のアポトーシスは認めなかった。
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