研究概要 |
本年度(〜平成21年3月31日)の研究成果 平成20年度:「癌幹細胞」と「上皮間充織転換」の関係の解明。 各種ヒト由来癌樹立細胞株を用いて、「癌幹細胞」の同定、単離後、本年度はヒト癌幹細胞(CELPROGEN社;2008年発売)購入を予定していたが、製品に不備があり、購入を見合わせた。「上皮間充織転換」、「転移」ならびに「血管新生」に関連する遺伝子について解析を行った。 1,"上皮聞充織転換関連遺伝子発現阻害実験"幹細胞関連遺伝子、転移経路ならびに血管新生経路に関与する遺伝子数種類についてsiRNAを設計,作製,細胞株に導入。導入前後でRNA抽出し、網羅的なPCRアレイ(RT2 profiler PCR array; Superarray社製)にて,発現比較した。いくつかの遺伝子群の発現差を認め、関連する重要な因子を絞り込むことが出来た。 2,"血管新生・増殖阻害実験"高い上皮間充織転換能を有すると思われる高転移腫瘍株を樹立し、その細胞株に新規抗癌剤であるKNK437を投与した。 投与前後でRNAを抽出、再び、PCRアレイにて,幹細胞関連遺伝子、転移経路ならびに血管新生経路に関与する遺伝子についてRNA発現比較した。Matrix metallo proteinase(MMP)遺伝子群において発現変化を認めた。今後、あらたな上皮間充織転換関連遺伝子としてのMMPの役割を検索したい。 前年度今年度に行った増殖能、転移能、血管新生に関連した研究成果を第67回日本癌学会総会(名古屋)にて報告した。一連の研究成果は、Progrgss in Oral Cancer Rgsearch Rgcgnt Progress in Molgcular Targets and Oncology Therapeutics(pp.14-58)Nova Sciencg Publishers,Incに英文著作として発刊された。
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