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2009 年度 実績報告書

口蓋および口蓋裂発生における熱ショック蛋白質の役割

研究課題

研究課題/領域番号 19592365
研究機関明海大学

研究代表者

鐘ケ江 晴秀  明海大学, 歯学部, 教授 (90119173)

研究分担者 天野 修  明海大学, 歯学部, 教授 (60193025)
キーワード口蓋発生 / Hsp25 / アポトーシス / Hsp / 口唇口蓋裂
研究概要

マウス胎仔口蓋の各発生段階における熱ショック蛋白質Hsp25の局在を免疫組織化学的に明らかにした。さらにHsp27の主要な働きである抗アポトーシス機能との関連を調べるため,TUNEL法を用いてアポトーシスの局在を組織化学的に明らかにした。
その結果,口蓋発生の下方期では,Hsp25は口蓋粘膜上皮のperidermal cell層に局在し,基底層には認められなかったが,水平期になると口蓋突起先端部のperidermal cell層からHsp25の免疫活性が消失し,消失部同士で両側口蓋突起の接合が起こった。接合すると再び封入された上皮層に強いHsp25免疫活性が復活したが,TUNEL陽性のアポトーシスに陥った細胞が上皮層に出現すると,同部位からHsp25は次第に消失した。以上の結果から,接合する部位ではHsp25の発現が一旦消失すること,癒合後は封入された上皮層におけるHsp25の発現とアポトーシスの発現は反転的であり,上皮層の消失はアポトーシスによる可能性が高く,それはHsp25により制御されていることが強く示唆された。
さらに片側の口蓋突起の器官培養を行い,口蓋突起の接合・癒合が起こらない条件でHsp25およびアポトーシスの局在を調べたところ,癒合が生じなくても先端部の上皮層にHsp25の発現と反転的なアポトーシスの局在が見られ,さらに先端部の上皮層はほぼ消失することがわかった。以上のことから,口蓋正中部に封入された上皮層の消失はHsp25に制御されたアポトーシスにより消失するが,この過程は接合により誘導されるものではないことがわかった。
本研究のこれまでの結果から,口蓋発生の正常な遂行にHsp25が強く関与していることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] マウス胎児の臼歯歯胚における熱ショックタンパク質Hsp27の局在2009

    • 著者名/発表者名
      佐々木会, 鐘ケ江晴秀, 他
    • 雑誌名

      明海歯科医学 38

      ページ: 58-66

    • 査読あり
  • [学会発表] マウスメッケル軟骨の軟骨膜におけるアポトーシス2009

    • 著者名/発表者名
      土居孝資, 鐘ヶ江晴秀, 他
    • 学会等名
      歯科基礎医学会
    • 発表場所
      新潟大学
    • 年月日
      2009-09-09

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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