研究課題/領域番号 |
19592386
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橋川 智子 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助教 (00362682)
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研究分担者 |
村上 伸也 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (70239490)
北村 正博 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 准教授 (10243247)
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キーワード | 実験的歯周病モデル / 脂肪組織由来幹細胞 / 歯周組織再生療法 |
研究概要 |
1.ビーグル犬脂肪組織からのADSC単離 ビーグル犬の腹部内臓脂肪より脂肪組織を採取、コラゲナーゼ処理を行った。得られた細胞よりficollを用いた比重遠心により赤血球を除去し、得られた細胞を播種後、培養プレートに付着した細胞を3代継代し、得られた細胞をADSCとした。 2.ビーグル犬を用いた実験的歯周病モデルの作製およびADSCの移植 根分岐部歯周病モデルは、ビーグル犬1頭を用い、第四前臼歯頬側分岐部に頬舌径3mm、深さ5mmの人工的2級根分岐部病変を作製した。また、2壁性骨欠損歯周病モデルは、ビーグル犬5頭を用い、左右両側の下顎第四前臼歯を抜歯し、約3ヶ月間の治癒期間を経た後に第一後臼歯の近心部の歯槽骨を、頬舌径3mm、近遠心径5mm、深さ4mmとなるように規格化を行い同上骨欠損を作製した。作製した左右両側の人工的骨欠損のうち一側を被験部位として、ADSC+フィブリンを移植した。一方、対照部位にはフィブリンのみを移入した。移植後6週目に屠殺し、マイクロCTを用いた断層撮影および、組織切片の作製により歯周組織再生効果を評価した。その結果、ADSC移植側において骨新生、セメント質新生が認められ、新生したセメント質にはコラーゲン線維の埋入を伴うことが示された。さらに、歯肉上皮の下方増殖が有意に抑制される傾向が認められ、ADSC移植による歯周組織再生促進が強く示唆される結果が得られた。
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