研究課題/領域番号 |
19592414
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
松坂 賢一 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (70266568)
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研究分担者 |
吉成 正雄 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (10085839)
石原 和幸 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (00212910)
井上 孝 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20125008)
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キーワード | 老化 / 再生医学 / アンチエイジング / 口腔 / 細菌 |
研究概要 |
加齢に伴う遺伝的な組織の形態学的、機能的な変化は避けることのできない事象であるが、過度の変化を抑えるには環境因子も重要な役割を演じている。 歯根膜の恒常性維持に関連していると言われるマラッセの上皮遺残細胞(MER)と老化を促進する喫煙との関連について検討した。その結果、ニコチンはMERの自己修復タンパクであるHSP70の発現を上昇させる一方、歯根膜への影響供給に重要な内皮細胞増殖因子のmRNAの発現を減少させた。 骨の代謝に関しても加齢による著明な変化が伺われるが、適切な力の負荷により維持させることが可能であることから、骨芽細胞を用いて実験的に力学的負荷を与えた。さらに、加齢あるいは疾患によって失われた骨の再生医療に関して、骨原性細胞を応用することが従来より臨床で行われている。これまで、骨髄が用いられることが多かったが、患者への負担が大きいため、様々な部位からの骨芽細胞の応用が検討されている。本研究では骨膜細胞と骨髄細胞の機能的検討を行った結果、骨膜細胞の骨形成に関連するmRNAの発現が有意に大きい結果が得られた。 これらの結果から、環境因子をコントロールすることによって過度の加齢変化を制御することが可能であると考えられた。また、負担の少ない骨の再生医療の可能性も広げられた。
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