本研究の目的は、入浴のタイミング(睡眠30分前の10分間の入浴、睡眠1時間前の10分間の入浴、睡眠2時間前の10分間の入浴)が睡眠に及ぼす影響は明らかにすることである。結果は、睡眠段階のStage 3、Stage 4、SWS の出現時間は、3条件間で有意差(Stage3 : P=0.046、Stage 4 : P=0.008、SWS : P=0.001)が認められ、就寝前2時間の入浴で最も多かった。同様に、就寝前2時間の入浴で中途覚醒の出現時間が少なかった(P=0.015)。主観的睡眠感では、眠気、睡眠維持、気がかり、統合的睡眠感に3条件間で有意差(眠気 : P=0.002、睡眠維持 : P<0.001、気がかり : P=0.002、統合的睡眠感 : P<0.001)が認められ、就寝前2時間の入浴で良好な睡眠傾向であった。
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