研究課題/領域番号 |
19592447
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研究機関 | 札幌市立大学 |
研究代表者 |
樋之津 淳子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (90230656)
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研究分担者 |
加藤 登紀子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10101114)
河野 總子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (40295910)
坂倉 恵美子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (10292038)
スーディ 神崎和代 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (40452990)
中村 惠子 札幌市立大学, 看護学部, 教授 (70255412)
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キーワード | 看護学 / 看護技術 / 到達度評価 / 看護実践能力 / 臨床技能評価 / OSCE |
研究概要 |
今年度は、以下の通り、本学4年間の学年別到達目標を明確にし、これらに準拠した看護実践能力育成に向けたOSCEを1,2年次生に実施した。 1.本学4年間の学士課程における「看護実践能力の育成の充実に向けた大学卒業時の到達目標」を一般目標(GIO)と行動目標(SBO)に分けて各学年別に明確にした。さらに、各学年での看護実践能力の項目ごとに知識レベル、ならびに実践レベルの到達を示した。これらを冊子にして学生に配布し、各専門科目における学修内容との関連について説明した。 2.本学は平成18年度開学のため、19年度に在籍していた1,2年次生に対してそれぞれOSCEを実施し、学年ごとの実践能力到達度を評価した。OSCEの課題は、到達目標や教授内容との整合性を確認した上で作成した。また、OSCE実施に不可欠な模擬患者養成を行い、シナリオにそったトレーニングを実施した。今後も継続的に実施する。 3.OSCE評価結果ならびに終了後の学生、教員、模擬患者対象のアンケート調査から、学生の到達度を困難にしている技術項目は、ケアの目的を説明することや、確認行為であった。 また、2つの技術項目を組み合わせた課題では、時間内に終了できない学生が40.6%いたことから、多重課題の演習の導入についての検討が示唆された。 4.OSCEは客観的評価が可能であることを前提としているが、複数教員による評価の不一致が患者への説明や確認事項で散見された。以上により、評価者の客観的評価が可能な基準の再検討と評価者間における基準の共通理解のレディネスが重要であることが示唆された。
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