研究課題/領域番号 |
19592472
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研究機関 | 武蔵野大学 |
研究代表者 |
平尾 百合子 武蔵野大学, 看護学部, 准教授 (50300421)
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研究分担者 |
佐藤 淑子 武蔵野大学, 看護学部, 准教授 (40249090)
城戸口 親史 山梨県立大学, 看護学部, 講師 (20317069)
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キーワード | 院内感染対策 / 感染管理システム / 感染対策チーム / 感染予防行動 |
研究概要 |
「職員の感染予防行動に関連した意識変革を促す効果的な方法の検討について」は、研究協力2施設(僻地中核病院と大学病院)の感染対策チームと協力し、感染予防行動の啓発活動として全職員の手指衛生の実技演習を試験的に導入し、その効果について継続的に調査した。僻地中核病院の活動では職員講習会の実施後に、手洗いの効果を手型寒天培地によって細菌学的に確認し、手指衛生の重要性を意識づけるように試みた。その他、血流感染予防においてマキシマムバリアプリコーションセット導入における中心静脈カテーテル挿入時の無菌操作の実態調査も実施した。一方、大学病院では手指衛生技術の職員教育にビデオ撮影と編集を導入し、自己の技術確認を視覚的に確認することができ、技術向上に効果を得ることができた。また多職種との連携においては、呼吸器感染予防における口腔衛生技術の向上のため、歯科衛生士の協力のもと神経難病病棟で試験的に歯科的専門口腔ケアを導入し、その効果について検討した。その結果、看護師が実施する通常の口腔ケアでは効果が得られなかった患者でも、初診から2、3回の歯科的専門口腔ケアの実施で蓄積した汚れが無くなり、その後は通常の口腔ケアで清潔な口腔内を保てることが明らかとなり、患者・看護師にとって有意義な結果を得ることができた。 「経済的で効率的な感染管理システムの構築と具体的で詳細なガイドラインの作成」では、平成19年度に実施した質問紙郵送法による調査において、104施設から感染対策に関するヒアリング調査への承諾が得られた(平成19年度実績報告書作成後に1施設から有効な回答があり追加した)。これらについて、地域性および施設規模(病床数)、感染対策チームの有無、感染管理担当看護師の専任・兼任の別などを考慮し、21施設をヒアリング対象として選定した。対象となった病院は、北海道・東北2施設、関東8施設、中部3施設、近畿5施設、九州・沖縄3施設であった。これらの施設において感染管理に携わっている看護師に対し、施設の感染管理の現状、管理システム上の問題や改良点、感染管理に対する意見などをインタビューガイドにそって聞き取り、貴重な意見や情報を得ることができた。
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