研究目的:看護管理者が自分の組織を変革するための手段として活用するために、「看護組織における組織文化の測定尺度」の洗練化と、それを用いた組織変革システムを構築する。 平成22年度研究課題と実績 (1)「看護組織における組織文化」の変革モデルの構築 平成20年度に「看護組織における組織文化」の測定尺度を用いた量的調査とフィールド調査にて組織文化特性を明らかにした1総合病院を対象に組織変革のアクションリサーチを開始した。対象病院の看護部長・看護師長達が研究協力者となり、月に1回の会議を持ち、組織の問題を抽出しながら、変革のビジョンと目標を明らかにした。今後、2年間継続し、計画立案・実施・評価をする予定である。この一連のプロセスを分析し、組織変革のモデルを構築する予定である。 (2)看護師長の役割の構成概念の明確化と調査用紙の作成 平成21年度から継続して、「看護師長の役割」についてのフォーカス・グループ・インタビューの質的・帰納的分析を行った。その結果をもとに、研究協力者の看護師長達と一緒に「看護師長の役割」の構成概念の明確化、及び調査用紙作成作業を行った。平成23年度は調査用紙を完成し、看護師長を対象に量的調査を行う予定である。 (3)「看護組織における組織文化」の測定尺度を用いた組織文化パターンの抽出 6総合病院を対象とした「看護組織における組織文化」の測定尺度を用いた調査結果とフィールド調査結果を比較検討した。そして、その結果をもとに、32総合病院の組織文化特性のパターンを抽出した。
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