研究課題/領域番号 |
19592478
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研究機関 | 天使大学 |
研究代表者 |
島 明子 天使大学, 看護栄養学部, 講師 (80337112)
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研究分担者 |
前沢 政次 北海道大学, 医学研究科, 教授 (90124916)
河原田 まり子 北海道大学, 保健科学研究院, 准教授 (90374272)
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キーワード | 看護学 / 更年期 / 農業従事者 / ライフスタイル / セルフケア / リラクセーション法 |
研究概要 |
平成21年度は、セルフケアプログラムの継続と評価を行った。 1. 介入調査の実施: 1) 内容:平成19~20年度調査から更年期症状とストレス対処能力との関連性、ホットフラッシュと肥満との関連性が示唆されたことから、内容を(1)リラクセーション法を中心としたストレスマネジメント、(2)植物性エストロゲン摂取と肥満予防を中心とした食事を中心に構成した。 2) 方法は、小集団への体験型プログラムと個別の情報提供プログラムの2種とした。 (1) 体験型プログラム:北海道全域で合計360名を対象に、(1)女性ホルモンと心身変化のメカニズム、(2)リラクセーション法の体験、(3)植物性エストロゲンと肥満予防からみる食事について紹介した。 (2) 情報提供プログラム:250名を対象に、(1)農業従事者の症状の特性、(2)女性ホルモンと体調、(3)食事についてニューズレターを発行した。 2. 結果 参加者の職種は70%が水耕および畑作業、30%が酪農および畜産業であった。終了後アンケートで、体験プログラム参加者の約80%が、女性ホルモンと心身の変化について「関心をもった」、リラクセーション法の「効果を実感した」と回答した。特に、更年期症状がSMI51点以上の重症者ほど効果を実感できたと回答があった。食事プログラムでは、適正な摂取エネルギー量とイソフラボンを含む食事について参加者の約90%が「利用しやすい」と回答した。 3. 評価、 北海道全域で、農業従事者のライフスタイルに応じて冬期間に集中してプログラムを提供し、農業従事者に特有の肥満とホットフラッシュの関連性を含む内容によって、参加者に関心を寄せていただいたこと、体験プログラムによって効果の実感を得ていただいたことには、意義があったと考える。 一方で、継続的な実施ができず、症状の緩和効果の評価、女性が体調を自己管理できるという自信や方法の確立には至らず、今後も継続して検討する。
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