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2008 年度 実績報告書

病気の子どもをもつ家族の家族機能モデルの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19592501
研究機関青森県立保健大学

研究代表者

中村 由美子  青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (60198249)

研究分担者 澁谷 泰秀  青森大学, 社会学部, 教授 (40226189)
梅田 弘子 (山道 弘子)  青森県立保健大学, 健康科学部, 講師 (50441986)
杉本 晃子  青森県立保健大学, 健康科学部, 助教 (20404816)
内城 絵美  青森県立保健大学, 健康科学部, 助手 (80457738)
キーワード家族看護学 / 病気の子ども / 家族機能 / 尺度開発 / 共分散構造分析 / QOL / セルフエフィカシー
研究概要

研究2年目である平成20年度は、前年度に項目を精選して作成した家族機能測定尺度(中村)およびQOL測定尺度(渋谷)、ならびに既存の尺度であるHADS(Snalth & Zlgmond,北村訳,1993)、自己効力感尺度(坂野・東條,1986)、ソーシャルサポート測定尺度(平尾・上野,2005)を用いた質問紙調査を、全国5地域の小児科病棟で行った。有効回答269名(父親115名、母親154名)の分析および各調査地城の小児看護専門職者によるデルファイ会議の結果から、病気の子どもをもつ家族の特徴として、【家族機能】の下位尺度である「家族関係」「癒し」「問題解決」、【QOL】の下位尺度である「家族関係」「友人関係」が高い値を示していたことから、病気の子どもをもつ家族の関係性は良好であり、母親にとっては友人関係が重要であることが示唆されていた。また、母親は入院中に普段よりも多く夫からの情緒的・手段的・評価的サポートを得ている(p<0.01)と評価していた。さらに地域の特徴として、北海道・東北・関東・九州地区の方が関西・四国地区よりも家族内で「問題解決」を図り(p<0.05)、関西・四国地区の母親は家族関係よりも友人関係を重要視していることが明らかになった。
これらの結果を踏まえて、共分散構造分析を用いた病気の子どもをもつ家族機能の標準モデルは、【QOL】と【家族機能】、【個人的因子】の3つの潜在変数から構築され、「仕事環境(家事を含む)」は【自己効力感】との関連が強く、「余暇時間」からも影響を受けていたことなどから、子どもが入院中の家族の家族機能を高めるためには、環境を整える必要性があることが明らかにされている。本研究の結果を踏まえ、今後は経済的な因子とQOLとの関連などの課題についても検討し、家族の特性や発達段階を踏まえた看護ケアのあり方についてさらに検討していきたいと考えている。

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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