研究概要 |
本研究は、がん患者の倦怠感を測定するための尺度(HCFS : Hirai Cancer Fatigue Scale)を作成し、その信頼性・妥当性を検証することを目的とする。 先行研究「日本人がん患者の倦怠感の感じ方に関する研究」および文献レビューに基づき、平井倦怠感尺度(HCFS : Hirai Cancer Fatigue Scale)原案を開発、がん患者281人を対象に信頼性・妥当性を検証した。因子分析の結果,2因子12項目が抽出され、Chronbach's α=0.941および再テスト法r=0.843(p<0.01)により高い信頼性を確認した。また基準関連妥当性としてCFSおよびPOMS-Fとの高い相関(各々r=0.789、r=0.808.p<0.01)、CFSを用いた弁別妥当性が確認でき、高い妥当性も確認された。本尺度の開発によりがん患者の倦怠感に対する介入効果の評価が可能となり、今後、本領域におけるエビデンス創出を促進することが期待される。
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