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2009 年度 実績報告書

子育てエンパワメントを目指した多胎育児支援の方法の開発と地域ネットワークの構築

研究課題

研究課題/領域番号 19592511
研究機関岐阜県立看護大学

研究代表者

服部 律子  岐阜県立看護大学, 看護学部, 教授 (70273505)

キーワード多胎 / ネットワーク / エンパワーメント / ピアサポート / 育児支援
研究概要

今年度は、多胎児支援のためのピア(仲間)サポートを実践するためのピアサポーター養成講座を開催し、実際にピアサポートを試験的に行った。地域多胎ネットワークの意義は、多胎児サークルの連携により、サークル活動の充実をはかることや、サークルの当事者が主体となる支援活動の展開(ピアサポート)、県内でネットワークをもつことにより、行政施策や医療機関との対等なやりとりがあげられた。地域多胎ネットワークを基盤としてピアサポート活動を行ったが、ピアサポートの効果としては、妊娠中のピアサポートでは「妊娠に伴うリスクに対する不安」「妊娠中の過ごし方に関する不安」「産後のふたこの育児や家族の変化へのイメージがつかないこと」「家族や職場の協力が得られないことや理解のなさに関する相談」「出産準備へのアドバイス」「地域の子育て支援の情報提供」があり多方面にわたりピアが多胎児の母親を支援していた。また育児期の支援では「産後の体調不良に関する悩みを聞く」「母乳や授乳の悩みを聞く」「多胎育児に伴う睡眠不足や育児の大変さに関する訴えの傾聴」「これからの育児への不安を受け止める」「多胎育児の方法についてのアドバイス」「援助者である家族との関係に関する悩みを聞く」「地域の双子サークルなど地域資源の紹介」があげられた。ピアサポーター自身の効果については、「双子を育てた自分の体験が役に立つ喜び」「自分の子育てを振り返り、自分を肯定的に認め自信を持つことができる」「ピアサポート活動により、人とのつながりが広がる」「育児に関する自分の考え方が広がる」「傾聴訓練は日常生活でも使えて有用であった」「訪問先のふたこの成長が楽しみでかわいいと思える」「自分と子どもの関係を見直すことができた」があり、ピア自身にも効果があることが示唆された。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2010 2009

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 妊娠期から地域・病院・多胎児サークルが協働して行う多胎児支援2009

    • 著者名/発表者名
      名和文香, 服部律子, 布原佳奈, 他
    • 雑誌名

      岐阜県立看護大学紀要 9

      ページ: 35-42

  • [雑誌論文] 多胎妊娠で求められる支援と地域ネットワークの活動2009

    • 著者名/発表者名
      服部律子
    • 雑誌名

      妊産婦と赤ちゃんケア 2

      ページ: 109-113

  • [雑誌論文] ITPAを用いた双生児乳幼児における聴力言語理解能力の縦断的評価2009

    • 著者名/発表者名
      松田葉子, 三上洋, 服部律子
    • 雑誌名

      目白大学健康科学研究 2

      ページ: 23-29

    • 査読あり
  • [雑誌論文]2009

    • 著者名/発表者名
      服部律子
    • 雑誌名

      ハイリスクの妊産褥婦・新生児へのケア, 助産師基礎教育テキスト第7巻, 胎児の異常 多胎児を育てる親のケア(日本看護協会出版会)

      ページ: 43-50, 306-309

  • [学会発表] 多胎育児支援全国普及事業について2010

    • 著者名/発表者名
      服部律子, 大木秀一, 志村恵, 大岸弘子, 田中輝子
    • 学会等名
      第24回日本双生児研究学会
    • 発表場所
      金沢市
    • 年月日
      2010-01-23
  • [学会発表] 多胎育児支援の方法に関する研究―ピアサポートの実践と評価―2009

    • 著者名/発表者名
      服部律子, 大木秀一, 志村恵, 大岸弘子, 田中輝子
    • 学会等名
      第68回日本公衆衛生雑誌
    • 発表場所
      奈良市
    • 年月日
      2009-09-21

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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