平成20年度は、老人福祉施設および在宅において高齢者ケアに携わっている看護職者・介護職者がとらえている高齢者のスピリチュアルペインとそのケアの実践状況を明らかにする目的で、本研究の全体計画の第一段階にあたる面接調査計画を見直し、研究倫理審査を受け、一部修正ののちに承認を受けた。この過程で調査対象者の所属や専門性などのバランスを考慮し、対象施設の幅をひろげるとともに対象者数を増やすことにした。修正した計画の概要を以下に示す。対象者数を増やしたこともあり、面接調査は現在も継続中である。平成21年度は、前半にこの調査を終了させ、後半はその分析結果をふまえて、高齢者を対象とする第二段階の調査計画を再検討し、研究倫理審査を受けて、調査を実施する予定である。 <平成20年度調査の概要> 目的:老人福祉施設および在宅において高齢者ケアに携わる看護職者・介護職者が日常の援助場面において、高齢者のどのような言動から、高齢者の生きがい、死生観やスピリチュアルペインを感じるのかを明らかにする。さらに、生きがいを支えるために、また、スピリチュアルペインを感じたときに、看護職者・介護職者がどのように対応しているのかを明らかにする。 対象:(1)老人福祉施設に勤務する看護職者・介護職者8〜10名(各4〜5名) (2)在宅の高齢者ケアに従事する看護職者・介護職者8〜10名(各4〜5名) 面接調査内容:高齢者の生きがい・生や死に対する思い・苦悩などを感じるとき、生きがいを支えるために心がけている援助など 分析方法:面接結果から逐語録を作成し、内容の類似性からデータを分類して要素を抽出する。
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