(1)目的 (1)老人福祉施設および在宅において高齢者のケアに携わる看護職者・介護職者がとらえている高齢者のスピリチュアルペイン、スピリチュアルケアの実践状況を明らかにする。 (2)老人福祉施設および在宅で過ごしている高齢者の死生観とスピリチュアルペインの様相と関連性を明らかにする。 (3)上記の結果に基づいて、高齢者のスピリチュアルペインを緩和するケアプログラム、高齢者の肯定的なスピリチュアリティを維持・強化するケアプログラムを構築する。 (2)研究方法 (1)高齢者をケアしている看護職者・介護職者を対象に面接調査を行う(当初計画では質問紙調査を計画していたが、面接調査を行う計画に変更)。対象の内訳としては、老人福祉施設に勤務する看護職者・介護職者8~10名(各4~5名)、在宅の高齢者ケアに従事する看護職者・介護職者8~10名(各4~5名)を予定した。調査内容は、属性、対象がとらえている高齢者のスピリチュアルペインとケア実践に関する項目、スピリチュアルペインのとらえ方、ケア実践行動に影響する要因に関する項目である。 (2)老人福祉施設および在宅で過ごしている高齢者各約10名を対象として死生観とスピリチュアルペインについて面接調査(当初計画では質問紙調査を計画していたが、面接調査に計画変更)を行い、その様相と関連性を検討する。あわせて、対象の背景、人生の過ごし方・とらえ方、健康状態などを調査し、死生観およびスピリチュアルな側面との関連を分析する。 (3)上記分析結果に基づいて、高齢者のスピリチュアルケアプログラム(案)を作成し、その実行可能性、効果の予測、評価方法についてケア提供者にグループインタビューを行って、自由に意見交換していただく。これを踏まえて、ケアプログラムを修正し、ケアプログラム実施の手引(案)を作成する。
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