研究課題/領域番号 |
19592515
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研究機関 | 三重県立看護大学 |
研究代表者 |
二村 良子 公立大学法人三重県立看護大学, 看護学部, 准教授 (30249354)
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研究分担者 |
村本 淳子 公立大学法人三重県立看護大学, 看護学部, 学長 (50239547)
永見 桂子 公立大学法人三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10218026)
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キーワード | OSCE / 助産師 / 看護実践能力 / 看護技術 |
研究概要 |
平成19年度には、「学士課程助産師教育の卒業時における実践能力の到達目標」を参考に、助産師として卒業時に求められる能力について整理し、「妊娠末期の妊婦健康診査時の支援」「分娩第1期の看護」「産褥期子宮復古の観察」「出生直後の新生児の看護」「家族計画指導」場面の課題を設定し、それらを用いて卒業前にOSCE(Objective Structure Clinical Examination:客観的臨床能力試験)を実施した。20年度の研究目的は、卒業後より1年後となる時点で同様の内容について再度OSCEを実施し、さらに昨年度の実施のVTRを視聴し、卒業前後において実施内容の相違点について、また卒業後、自身の課題についてどのようい取り組んだか、OSCEを用いることの意義などについて研究参加者によるグループインタビューを行った。インタビュー内容を分析し、OSCEを用いることで卒業前・後における自身の看護実践能力の変化を知ることとなり、OSCEの場面を妊娠期から経過を追いながら実施していくことで、自身の看護実践の取り組みにおいて、この1年間で強化された課題とまだ十分ではない課題とが明確になり、思考過程を踏まえ、助産師としての強化したい看護実践能力の向上にOSCEを用いた方法は有効であると考える。特に、声かけなど対象に配慮した行動がとれ、状況を判断し、さまざまな情報を統合した行動となっていた。しかし、看護技術には助産師の独自の工夫や方法があり、OSCEの評価項目に含まれない点があったため、さらに評価方法や評価の視点を精査していく必要がある。今後は実施した卒業前のOSCE結果および今回の分析において明らかとなった点を踏まえて、さらに看護実践能力育成のために自分自身が課題に取り組めるようなプログラム設定を行っていく必要があると考える。
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