健康な大学生6人を対象に、危機的場面を伴うDVDの視聴後の脳波測定とユーモアに関する質問紙調査を実施し、脳波とユーモアの関連を論じた。結果、ユーモア得点が高い学生の、危機的場面に対処する反応が見られた。 次に、A市の訪問看護ステーションの看護師を対象に、ターミナルケアの困難な場面を中心とした実施状況10項目とユーモア8項目の質問紙調査を実施した。35人の質問紙の分析結果、ターミナルケアの実施状況は積極的に対処しており、5点満点で3.5から4.4であったが、ユーモア得点との相関は見られなかった。 最後に、5年以上の訪問看護師としての経験を有する訪問看護師に、困難場面の対応状況についてインタビューし、質的に分析した結果、6つのカテゴリーを見出した。それらは、「より良いケアを提供する」「関わりを深める」「その人らしさを大切にする」「家族のちからを引き出す」「チームで関わる」「訪問看護師としての成長」であった。同時にユーモアの重要性も語られた。
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