研究課題/領域番号 |
19592531
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研究機関 | 天使大学 |
研究代表者 |
茎津 智子 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (10177975)
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研究分担者 |
工藤 悦子 天使大学, 看護栄養学部, 助手 (70438422)
小林 千代 天使大学, 看護栄養学部, 准教授 (60299732)
井上 由紀子 日本赤十字北海道看護大学, 看護学部, 講師 (00320557)
岡田 祥子 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90281906)
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キーワード | 子ども / 生・死を語る / 親 / 死別体験 |
研究概要 |
子どもをもつ親が、子どもと「死を語る」ことついての意識、考えに関する実態調査を実施した。調査は、小学校の協力で無記名自記式質問紙の配布、郵送により回収した(回収率22%)。小学生の子どもをもつ保護者868名の分析。調査内容は、子どものペットとの死別やお見舞い等の体験、子どもの死別体験、親が子どもと「死」を語ることの意識、実態である。 子どもの体験は、通夜・葬式への出席、病気のお見舞いなどの体験は85%以上、死別体験は42%であった。その内訳は祖父母が最も多く7割を占め、父または母との死別もわずかであるがいた。死別体験の子どもをもつ親の9割以上は、死別の時期に子どもと死について話していた。また親全体でも半数の親は、子どもが誰かと死別した時は子どもにわかる範囲で話したいとしている。普段の生活でニュースの事件や話題のときに子どもと「死」について話すと約7割の親が回答していた。約3割は、子どもとこれらの話題を話す機会がなかった。今回の調査では、親の多くは、子どもと「死を語る」ことに関しての意識は比較的高かった。しかし3割の親はほとんど話すことがないと答え、親と子どもが「生・死」の問題を一緒に考える意味を社会全体でも考えていく必要性がある。今後は2次調査協力者へのグループインタビューでその体験の様相の検討をさらに進める。 今年度は、HPの開設、子どものグリーフケアを考える会を発足し、子どものグリーフケアに関して社会的な関心を高めるための活動も展開した。これらの場で研究内容、結果なども合わせて社会へ発信していく予定である。
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