本研究は、妊娠期・育児期の夫婦のセクシュアリティのニーズを把握し、夫婦の関係性の継続および親役割遂行のためにも「性の健康」を支援する役割があると考え、今年度は妊娠期・育児期の夫婦のセクシュアリティに応じたケアニーズを明らかにし、必要な性の支援を実施するために看護者の役割を検討することを目的とした。 以下に方法ごとにその結果を述べる。1)質問紙調査;昨年度より継続して関東地区等2ヶ所の市町村保健センター・産婦人科施設にて実施(400組)した。回収結果は、女性141部、男性117部であった。2)データ入力;調査用紙の回収を受けて、研究補助者の協力を得てデータを入力した。その後、研究者がデータの集計・分析を実施した。3)ホームページの内容更新;上記2)のデータの集計後に、研究分担者・連携分担者らと更新案をもとにメール会議を実施、その結果を受けてホームページを更新した(平成20年10月)。また、ホームページの紹介のために、昨年度に引き続き名刺サイズカードをA県内産婦人科施設2ヶ所に配置した。4)研究会議の実施;研究計画の調整・進捗状況の報告・データの集計分析・ホームページの作成・学会発表・小冊子の作成については、研究代表者より検討案についてメール添付送信し、各研究者より返信を受けるという形にて研究会議をその都度実施した。5)成果発表;示説発表(第28回日本看護科学学会学術集会)、調査データをもとに小冊子を作成し研究協力機関6ヶ所に1000部配布した。 以上のことより、妊娠期・育児期のセクシュアリティの支援においては、情報の提供や夫婦の相互理解を得るための介入が必要であると考えられた。
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