第1段階として「がん患者のセルフケアの概念分析」を行った。その結果、4つの先行要件と4つの属性、2つの帰結からセルフケアは構成された。また、がん患者のセルフケアの定義は『がんに関する情報の探索と活用により、生活を保持するための意思決定を行うことである。そしてがん治療に伴う副作用や状態の変化へ対処し、がんの進行を抑えるための保健行動の実行から構成される』であった。第2段階の研究として「がん患者のセルフケア能力」を質的研究からとらえている。研究結果から、セルフケア能力は身体的なマネジメントのみならず、心理的・社会的・スピリチュアルな側面における能力も含まれることが明らかになった。
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