研究課題/領域番号 |
19592555
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
内田 陽子 群馬大学, 医学部, 准教授 (30375539)
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研究分担者 |
小泉 美佐子 群馬大学, 医学部, 教授 (50170171)
上山 真美 群馬大学, 医学部, 助教 (90451723)
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キーワード | 認知症 / アウトカム / 評価 / ケア / 妥当性 |
研究概要 |
認知症ケアの質保証のために研究者らは平成18年度にわが国初の認知症ケアのアウトカム評価票を開発した。平成19-20年度ではその認知症ケアのアウトカム評価方法の妥当性の検証を目的とし研究に取り組んだ。以下、20年度の内容を示す。研究方法はまず専門家や臨床現場でケアに携わる者たちから意見をもらい、さらに文献の内容も加えて、「認知症ケアのアウトカム評価方法の手引書」を作成し、誰でもがアウトカム評価票を使用できるようにマニュアル化を行った。その後、看護学生にアウトカム評価票を使って介護老人保健施設で入所している認知症をもつ高齢者に対するケアの評価をしてもらった。結果、評価項目のクロンバックα係数は0.83-0.85であり、記載率も高かった。また、2週間という短期でも、2時点の状態のアセスメントが可能で、アウトカム変化が測定でき、ケア項目との関連性も明らかにできることが検証された。さらに、老人看護師を目指す看護師が某介護保健施設入所中の認知症高齢者に対して受け持ち看護・介護職員にアウトカム評価を行うように教育指導し、アクションリサーチを行った。結果、高齢者の改善項目は増加し、職員自身にも対象の理解の促進やケアの喜びの発見などの有効性を検証できた。さらに、介護支援専門員や看護師に幅広く対象を募り、加えて、脳神経専門病院の職員を対象にアウトカム項目の重み付け調査を行い、項目毎に得点化することができた。以上により、専門家による内容妥当性、現地での使用調査によりアウトカム評価が測定できたことにより、開発した認知症ケアのアウトカム評価方法の妥当性が確保された。
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