研究課題/領域番号 |
19592560
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
平松 知子 金沢大学, 保健学系, 講師 (70228815)
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研究分担者 |
泉 キヨ子 金沢大学, 保健学系, 教授 (20115207)
藤原 勝夫 金沢大学, 医学系, 教授 (60190089)
正源寺 美穂 金沢大学, 保健学系, 助教 (80345636)
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キーワード | 看護 / 高齢者 / 転倒予防 / フットケア / 姿勢制御 |
研究概要 |
本年度は、高齢者の立位姿勢保持能を高めるフットケアプログラムのアウトカム指標について検討した。 1.文献検討:昨年に引き続いて文献検討を行い、「転倒予防を目的としたフットケア研究の動向と看護研究の課題」としてまとめた。その結果、フットケアの概念は明確ではなく、エビデンスに基づいたケアプログラムとするためにはアウトカム指標の検討が重要と考え、以下の研究を行った。 2.立位姿勢の安定性の指標の検討:(1)整形外科学的および神経学的に問題のない成人17名を対象に、前傾姿勢における足部の荷重変曲点および足部アーチ構造との関連を検討した。その結果、前傾姿勢における荷重変曲点が最も早い部位は左右とも1趾であり、足圧中心は約60%であった。この部位は、形態学的には第1中足骨頭位置よりも第5中足骨頭位置に近かった。また、1趾と前足部内側および前足部中部の荷重変曲点とに相関がみられること、および2-5趾と比べて1趾の足底分圧の割合が高いことから、前傾姿勢において重心位置の変化をいち早くキャッチし、かつ体重を支えることが示唆された。さらに、足部アーチ構造の指標とされている舟状骨高と1趾荷重変曲点の左右差の相関係数が0.65(p<0.05)であったことから、1趾は足部アーチ構造を補助する役割を有することが示唆された。(2)地域高齢者の前傾姿勢における足底圧分布、および転倒との関連を検討した。(1)の結果から1趾分圧に注目すると、成人同様前傾に伴い1趾分圧が高くなるA群、成人と比べて安静立位時から1趾分圧が高いB群、安静立位時および前傾ともに1趾分圧が低いC群に大別された。転倒はC群、B群、A群の順に多く、またC群では足部アーチ崩れのある者が多かった。以上より、足部アーチに問題がある場合、1趾が前傾姿勢の安定性を補助していると考えられ、足底圧分布が立位姿勢の安定性の指標の1つであることが示唆された。
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