研究課題/領域番号 |
19592563
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平井 真理 名古屋大学, 医学部, 教授 (90242875)
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研究分担者 |
桜井 志保美 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (50378220)
野田 明子 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (80252287)
堀 容子 名古屋大学, 医学部, 准教授 (90352905)
前川 厚子 名古屋大学, 医学部, 教授 (20314023)
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キーワード | 介護者 / 睡眠 / 循環機能 / 認知症 |
研究概要 |
本研究は、介護者の自律神経機能の日内変動に注目し、認知症患者の介護が介護者の睡眠パターンと循環機能に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 対象は、認知症患者の家族介護者と非介護者とした。調査項目は、自記式質問紙、計測機器による一晩の睡眠・覚醒記録と自律神経機能、標準12誘導心電図検査、訪問時・就寝時・起床時の計3回の血圧測定とした。睡眠・覚醒記録は、アクティグラフを用いて測定した。自律神経機能は、アクティブトレーサーにR-R間隔を記録し、MemCalcを用いてR-R間隔から心拍変動スペクトル解析を行い評価した。血圧値は、自動血圧計を用いて、自己測定してもらった。調査は、介護者の負担を考慮して一晩とした。調査期間は、2008年10月1日から2010年3月31日までとし、気候変動の厳しい時期を避けた日程で実施した。 調査の結果、すべてのデータ収集ができた介護者11名(平均年齢63±8.4(幅55-81)歳)、非介護者19名(64±5.3(55-75)歳)を分析対象とした。睡眠時間、中途覚醒時間とも両群間で有意な差は認めなかった。介護者の睡眠前半のHF/LFが非介護者に比べて有意に高かった(p=0.030)。介護者は、睡眠前半のHFが後半に比べて有意に低くかった(p=0.025)。非介護者における睡眠中のHF、HF/LFは、睡眠前半と後半で有意な差を認めなかった。睡眠中のHF/LFが高くなると起床時の拡張期血圧も有意に高くなった(r=0.377, P=0.040)。HFは血圧との関連を認めなかった。
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