研究課題/領域番号 |
19592564
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
奈良間 美保 名古屋大学, 医学部, 教授 (40207923)
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研究分担者 |
堀 妙子 京都橘大学, 看護学部, 准教授 (40303557)
金泉 志保美 群馬大学, 医学部, 講師 (60398526)
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キーワード | family-centered care / shared care plane / ライフステージ / ガイドライン / 退院支援 |
研究概要 |
1.医療者及び家族に対する小児在宅ケアの現状と協働ケアプランに関する調査の実施 入院中に医療的ケアを導入後、家庭で生活するようになった18歳未満の子どもを過去3年以内に受け持った経験をもつ看護師、同様に医療的ケア導入後、家庭で生活するようになって6か月から2年が経過した子どもの家族を対象に質問紙調査を行った。全国の小児専門病院及び小児専門医研修施設の計528施設に調査を依頼した。協力の同意が得られた58施設に対して、看護師用・家族用質問紙をそれぞれ郵送し、看護師134名(回収率44.8%)、家族29名(回収率29.2%)の回答が得られた。分析対象となった看護師の概要は、女性が9割以上を占め、年齢は20歳代から50歳代の幅で、30歳代が最も多く、スタッフナースが約7割を占めた。所属は約半数が一般病院、部署は小児病棟、NICUの順に多かった。8割以上の施設が退院調整や在宅支援を担う独立した部署を有し、医療的ケアの内容は経管栄養が最も多く、次いで吸引、酸素療法、気管切開、呼吸器管理など多様であったが、過去1年間に在宅移行期の支援に携わった受け持ち患者の数は1~2例が約半数を占め、個々の看護師の経験は限られることが明らかになった。一方、家族への調査では、家族を主体とした医療者との協働の体験に、「学校の担任・保健の先生・本人・家族・看護師・医師との今後についての話し合い」の調整などが挙がり、協働できなかった体験として「決定されている事に対して意見を言う事は難しい」など、医療者との立場の違いが家族の体験として表現された。 2.小児在宅ケアにおける協働ケアプランのガイドライン試案の検討 米国で推進されているPatient- and Family-Centered Careの資料や関連文献、調査内容を参考に、協働ケアプランのガイドラインの検討を行った。
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