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2009 年度 実績報告書

地域における独居高齢者の貧困が健康に及ぼす影響と地域看護支援のあり方に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19592581
研究機関神奈川県立保健福祉大学

研究代表者

別所 遊子  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (20190176)

研究分担者 太田 貞司  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (90223833)
片平 伸子  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (10381675)
本田 亜起子  神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助教 (90420695)
キーワード高齢者 / 健康 / 貧困 / 介護支援専門員 / 民生委員 / 介護サービス利用
研究概要

本研究は、地域において相対的に貧困な状態にある独居高齢者の健康の状態や影響要因等を明らかにし、貧困な状態にある独居高齢者の健康レベルを維持し、生活機能の低下を予防する方策について検討することを目的としている。
平成21年度は、介護支援専門員を対象として、担当する利用者の経済的理由による介護保険サービス手控えについて、その理由や影響、介護支援専門員の対応を事例を通して明らかにすることを目的とし、面接調査を行った。また、ひとり暮らし高齢者が抱える経済的問題と健康問題の現状について、民生委員を対象とした質問紙調査を行った。
介護支援専門員を対象とした調査では、サービスを手控えた経済的な理由には「生活保護は適用されない程度の低所得」、「親族の事情」などがあり、手控えによる影響として、「不十分な服薬管理」「本人の身体的負担の増加」、「介護者の自殺企図」「介護者の入院」などが挙げられた。介護支援専門員の対応としては「通常業務を超える活動」「地域ネットワークの活用」などがあった。
民生委員を対象とした調査では、民生委員の49.4%は担当地区に経済的問題をもつひとり暮らし高齢者があり、84.0%は担当地区に健康に問題があるひとり暮らし高齢者がいると回答していた。把握した健康問題は「足腰が弱っている」、「持病が悪化している」の順に多く、「健康上の問題は、経済的な理由から起きている」と考える民生委員は17.3%であった。これらへの対応としては「ときどき様子を見に行った」が最も多く(89.5%)、「保健福祉の関係者に相談した」は48.6%であった。保健福祉の関係者に相談するにあたり、「難しい」と感じた民生委員の割合は30.1%であった。
介護支援専門員・民生委員は個々に経済的問題を抱えながら地域に暮らす高齢者の対応を工夫していたが、地域ネッワークの強化や支援制度の検討なども求められることが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 経済的理由による介護保険サービス利用の手控えに関る健康問題と介護支援専門員の対応2009

    • 著者名/発表者名
      本田亜起子
    • 学会等名
      第68回日本公衆衛生学会総会
    • 発表場所
      奈良県文化会館(奈良県)
    • 年月日
      2009-10-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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