研究概要 |
1.当初予定していた大阪府南部に位置する医療施設については手続き上の理由により研究の着手が遅れて、開始が平成20年度にずれ込むこととなった。そこで、医療圏が重ならないように配慮して,新たに大阪府北部の医療施設に協力を求めて平成20年度から研究に着手する予定である。このことによって、当初の予定と同じperson-timeレベルの解析期間を確保するとともに、広範囲の地域をカバーすることとなる 2.本研究プログラムでは対象者の曝露温度データを得るために、寝室、居間,カートなどにセンサーを設置することになっている。しかし、一般に医療従事者は患者の家庭における気温を把握することは困難であるため、患者管理上は、実際の曝露温度ではなく、情報の入手しやすい外気温から推定せざるを得ないのが実情である。したがって、AMeDASによる外気温情報と実際の曝露温度との関連が重要なテーマとなる。従来は,外気温の曝露状況を把握するために行う地域気象観測システムAMeDASデータと対象者住所地との関連づけは,対象者が居住する市町村の重心とAMeDAS所在地の緯度・経度から演算するシステムであった(全国一律に距離を計算するため)。そこで、近年AMeDASポイントが増加したことと,大阪府北部の市も加わるため、精度を高める方法に変更した。すなわち、気象庁から提供されるAMeDASデータには、気温、日照時間,風向・風速,降水量の情報があるが、必ずしもすべての項目がそろっているわけではないことを考慮して、新たに対象者住所地とAMeDASポイントの距離が相対的に近い順に複数のAMeDASポイントを選択し、その中から測定項目の得られるAMeDASポイントを得るように配慮した。
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