研究課題/領域番号 |
19592603
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
半澤 節子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (50325677)
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研究分担者 |
後藤 雅博 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90334656)
田中 悟郎 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 教授 (00253691)
田中 英樹 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (10315179)
ベイ ヨンジュン 長崎ウエスレヤン大学, 現代社会学部, 准教授 (90396242)
永井 優子 自治医科大学, 看護学部, 教授 (40237491)
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キーワード | 統合失調症 / 家族 / 介護負担感 / スティグマ / 国際情報交換 / 日本 / 韓国 / 比較文化 |
研究概要 |
諸外国の統合失調症患者家族の介護負担感に関する研究では、家族の介護負担感と患者の症状特性、家族の対処技能、ソーシャルサポート、精神的健康状態との関連が指摘され、わが国の家族を対象とした本研究の成果からも、統合失調症と同居する母親の介護負担感は、患者の社会生活状況、母親の対処技能、精神疾患・障害の理解度、実際的支援、家族機能に関与が示唆されている。 わが国は、過去20年間精神科病床が維持され世界的にも着目される中、隣国の韓国は、1995年の精神保健法制定以前「祈祷院」など無認可の施設収容が長らく利用され、法施行後に精神科医療機関が増加傾向にあるものの、地域生活支援サービスの整備には課題を残している。また、医療保護入院という患者の任意ではなく、また自傷他害の恐れのない患者の入院形態を我が国同様残しているという法制度上の共通点を持っ。その背景には、儒教意識、伝統的な家族相互扶助意識の価値観、地域社会のスティグマ、公的な家族支援の乏しさ、地域の社会資源の量的な不足など多様な要因による関与が推察される。そこで本研究は、日本と韓国の家族のスティグマの詳細な解析を韓国の歴史と現状に詳しい研究分担者の協力により試み、比較文化精神医学的に考察を試みた。 本年度は、(1) 国内外の学術会議での成果発表:12^<th>International Congress of International Federation of Psychiatric Epidemiology,Vienna,Austria,2009.4.16-19などで口頭発表し、その内容を国際誌に投稿した。また、(2) 報告書の作成:最終年度報告書を作成し分担研究者、研究協力者に配付した。
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