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2007 年度 実績報告書

肝細胞増殖因子(HGF)・徐放ハイドロゲルを用いた内耳障害の低侵襲高度選択的治療

研究課題

研究課題/領域番号 19599011
研究種目

特別研究促進費

研究機関京都大学

研究代表者

吉川 弥生  京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (00452350)

キーワードHGF(肝細胞増殖因子) / 内耳再生 / DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)
研究概要

音響外傷などで障害された内耳有毛細胞を自ら修復・再生させる方法として、内耳への薬剤投与が挙げられる。
肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor: HGF)は、中村らにより精製・クローニングされた多彩な機能をもつ増殖因子である。本研究ではHGFの再生能力をより強力に発揮させるための再生医療技術として、徐放技術を用いたドラッグデリバリーシステム(DDS: drug delivery system)を採用することとした。DDSは体内に投与したHGFが時間をかけて徐々に放出されるようにデザインされたもので、徐放化にはゼラチンハイドロゲルを用いる。本研究ではこのゲルを蝸牛正円窓から作用させることで、内耳有毛細胞に対する低侵襲・高度選択的なHGF投与を実現した。
実験1)in vitro実験-HGF効果発現のメカニズム
・障害後HGF投与
マウス内耳器官培養系を用いて、有毛細胞傷害後にHGF投与を行う。Whole-mount免疫染色・ファロイジン染色により有毛細胞残存数を計測し、HGFの効果を測定した。HGFはネオマイシン障害内耳に対して保護作用を有し、最適濃度は20ng/mlと微量であることが確認できた。同時に障害内耳でのHGFおよび受容体c-METの発現量および時期的なパターンを、Western blotting法により測定した。
・マーカータンパクの発現計測による支持細胞-有毛細胞間相互作用の解明
Whole-mount免疫染色を行い、HGF受容体が内耳のどの部分に発現しているかを測定した。
実験2)in vivo実験
・騒音難聴・薬剤難聴モデルの開発
モルモットを使い、騒音曝露による難聴モデルを作製した。また、現在このモルモットを使って音響外傷時のHGFによる内耳保護効果を計測中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 内耳性難聴:新しい治療法開発への展望2007

    • 著者名/発表者名
      中川隆之、吉川弥生、伊藤壽一
    • 雑誌名

      実験医学 25

      ページ: 3052-3057

  • [学会発表] THE POTENTIAL OF HEPATOCYTE GROWTH FACTOR (HGF) FOR PROTECTION OF COCHLEAR HAIR CELLS2008

    • 著者名/発表者名
      Takatoshi INAOKA, Yayoi S. KIKKAWA, Takayuki NAKAGAWA,
    • 学会等名
      31st ARO Midwinter Meeting
    • 発表場所
      Phoenix, Arizona, USA
    • 年月日
      20080218-21

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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