研究課題/領域番号 |
19599020
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研究種目 |
特別研究促進費
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
林 尚子 熊本大学, 医学部附属病院, 助教 (20452899)
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研究分担者 |
廣田 昌彦 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 准教授 (80284769)
三森 功士 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教 (50322748)
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キーワード | 遊離癌細胞 / 癌幹細胞 / 転移 / バイオマーカー / CellSearch^<TM> |
研究概要 |
消化器癌患者の末梢血液中から真の転移能を有する遊離癌細胞の同定を行い、それらの細胞を簡便に検出できるような分子マーカーを決定することを目的とし、研究を開始した。 1.血中遊離癌細胞の検出 (1)CellSearch^<TM>による血中遊離癌細胞の検出 血液中の遊離癌細胞を直接測定・解析するシステム"CellSearch^<TM>"を用い、消化器癌患者より15mlの末梢血中のサイトケラチン陽性細胞(=癌細胞)の検出を試みた。しかし、十分な細胞数が得られる症例は限られており、しかも、CellSearch^<TM>の解析で使用する試薬の費用が高額であるため、全ての症例を最初からCellSearch^<TM>で解析するのは非効率的である。よって、末梢血中に十分な量の癌細胞が存在する症例を選別する必要性が生じた。 (2)TRC法による血中遊離癌細胞のスクリーニング RT-PCR法にかわる方法として、低温反応と迅速性を特徴とする新しい核酸増幅法が続々と登場してきた。TRC (transcription-reverse transcription concerted reaction)法は、RNAを直接増幅すること、増幅産物を特異的に検出すること、検査手技が極めて簡便であることから、迅速診断法として有望である。CellSearch^<TM>による血中遊離癌細胞の検出のために採取した15mlの末梢血の一部を使用し、その中に遊離癌細胞が存在するかどうか迅速に判断できれば、採血を繰り返すことなく、この血液検体をそのままCellSearch^<TM>による解析へ使用することができる。TRC法による高感度で特異性の高い迅速診断法を確立し、CEAを指標とした末梢血中遊離癌細胞のスクリーニングを行っている。 2.癌幹細胞の同定 現段階ではCellSearch^<TM>で十分量のサイトケラチン陽性細胞を得ることができず、検索できていない。
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