平成19年度は研究初年度であったため、本研究課題に関連する国内外の資料の収集を行うとともに、主として2年目以降の調査で用いる調査票等の準備に関わる作業、ならびに、調査対象国の拡大可能性を探るための協議を行うことに終始した。そのため本年度の研究成果は限定的である。 調査票の準備段階として、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health; NIH)に赴き、海外共同研究者と調査票案に関する会議を開き、聞き取り調査要マテリアルの素案(ver.0.1)を作成した。 また、当初予定していた国以外にも本研究の調査対象を広げることの可能性を探るべく、(1)海外共同研究者を仲介に、客員研究員としてNIHに短期所属しているスリランカ人研究者らと協議を行い、次年度以降のスリランカにおける調査協力についての同意を得た、(2)米国内における調査の実施可能性についてNIH所属の研究者と協議を行った、(3)バングラデシュにおける調査の実施可能性についてバングラデッシュ人研究者と協議を行った。本研究の調査対象国にこれらの国が参加することになれば、各国における検討だけでなく、複数の発展途上国と先進国間での比較検討についても可能となり、より一般化可能な知見を得ることが期待できるため、実施に向けて次年度以降も積極的に調整を進める予定である。 関連資料の収集については、国内において収集可能なものをはじめとして、NIHライブラリーおよびジョージタウン大学内に設置された国立バイオエシックス関連図書リファレンスセンター(National Reference Center for Bioethics Literature)においても資料の収集を行った。
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