Human Developmentと新しい公共性を軸とした社会秩序の学際的研究

2008 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 19610006
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 社会秩序学
• 研究機関: 神戸大学
• 研究代表者: 和田 進 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (30116272)
• 研究分担者: 二宮 厚美 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 教授 (80093491) ; 山崎 健 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 教授 (20158132) ; 岡田 章宏 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 教授 (70185429) ; 浅野 慎一 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 教授 (40202593) ; 澤 宗則 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 准教授 (40235453) ; 太田 和宏 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 准教授 (00273748) ; 橋本 直人 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 准教授 (80324896) ; 岩佐 卓也 神戸大学, 大学院・人間発達環境学研究科, 准教授 (00346230)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• キーワード: 人間発達 / 公共性 / 社会秩序 / 経済理論 / 社会学 / 政治学 / 思想史

研究概要

日本国内のみならず、グローバル社会全般にわたって不平等、格差、秩序の崩壊などの社会矛盾が広がりつつある。その構造的な要因と打開の方向を検討するのが本研究の目的である。本研究にかかわる研究者はこれまで「人間発達と社会環境」の相互関係、つまり主体と環境の双方向作用に注目しながら共同研究を推進してきた。その成果に立ち、本研究においては現代世界の秩序の崩壊と再構築の現状分析、および、その対抗軸として人間発達human developmentと新しい公共性neo publicnessの分析を行った。国際連合の提唱する「人間開発」やA.K.センの「潜在能力論」の限界をこえる「人間発達」のありかた、J.ハバーマス、U.ペック等の掲げる公共性の内包する矛盾を再検討する形で、現代社会の秩序形成を探求した。なお、その成果は報告書「Human Developmentと新しい公共性を軸とした社会秩序の学際的研究」(総ページ数446頁)としてまとめた。

研究成果

• [雑誌論文] オフィス立地と都市地域構造の変容 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山崎健
  • 雑誌名: 都市研究 第8号 ページ: 1-8
• [雑誌論文] 憲法改正問題の背景と現局面 (2008)
  • 著者名/発表者名: 和田進
  • 雑誌名: 日本史研究 第550号 ページ: 114-123
• [雑誌論文] イギリス-チャリティ法を中心にして- (2008)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏
  • 雑誌名: 比較法研究 第69号 ページ: 33-45
• [雑誌論文] 激動の6年余、道は半ば : 中国残留日本人孤児の国家賠償訴訟、新たな支援策、そして現状 (2008)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一
  • 雑誌名: 法と民主主義 第431号 ページ: 58-61
• [雑誌論文] 中国残留孤児の『戦争被害』-置き去りにされた日本人の戦後処理被害 (2008)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一, 〓岩
  • 雑誌名: 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要 第2巻第1号 ページ: 193-212
• [雑誌論文] Emerging of An Indian Community in Tokyo : A Case Study of Nishikasai (2008)
  • 著者名/発表者名: Sawa Munenori, Minamino Takeshi
  • 雑誌名: The Indian Geographical Journal 82-1 ページ: 7-26
• [雑誌論文] Japans ODA Strategy : From an Auxiliary State to a Leading State (2008)
  • 著者名/発表者名: OTA Kazuhiro
  • 雑誌名: Quarterly Bulletin of Third World Studies Vol.48, No.3 ページ: 2-15
  • 査読あり
• [雑誌論文] 輪切りにして見た格差社会日本の断面図 (2008)
  • 著者名/発表者名: 二宮厚美
  • 雑誌名: 中小商工業研究 第94号 ページ: 10-20
• [雑誌論文] 08年政治情勢と格差・貧困克服の道 (2008)
  • 著者名/発表者名: 二宮厚美
  • 雑誌名: 月刊保団連 No.856 ページ: 42-46
• [雑誌論文] 健康格差社会の中の憲法第25条 (2008)
  • 著者名/発表者名: 二宮厚美
  • 雑誌名: 公衆衛生 Vol.72 No.1 ページ: 24-27
• [雑誌論文] 07夏の陣から08冬の陣に向かう構造改革攻防戦 (2008)
  • 著者名/発表者名: 二宮厚美
  • 雑誌名: 賃金と社会保障 1457・1458合併号 ページ: 4-23
• [雑誌論文] ナショナル・トラストの現代的変容-エンタープライズ化する新たなチャリティのあり方 (2007)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏, 岡真理子
  • 雑誌名: 神戸大学大学院人間発達環境学研究科研究紀要 第1巻第1号 ページ: 24-39
  • 査読あり
• [雑誌論文] 日本における新自由主義の性格規定について-福祉国家と"開発主義" (2007)
  • 著者名/発表者名: 岩佐卓也
  • 雑誌名: 賃金と社会保障 第1446号 ページ: 54-63
• [雑誌論文] 中国残留孤児に新たな給付制度を-人間の尊厳を回復する支援策のために (2007)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一
  • 雑誌名: 法と民主主義 No.418 ページ: 66-69
• [雑誌論文] 異国の父母-中国残留孤児を育てた養父母の群像 (2007)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一
  • 雑誌名: 地域社会学会年報 vol.19 ページ: 193-194
• [雑誌論文] 中国残留孤児の生活と新たな支援策-聞き取り調査をふまえて (2007)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一
  • 雑誌名: CHUKYO LAWYER(中央大学法科大学院法曹養成研究所) VOL.7 ページ: 11-23
• [雑誌論文] 新自由主義的格差社会化と憲法問題 (2007)
  • 著者名/発表者名: 二宮厚美
  • 雑誌名: 賃金と社会保障 第1445号 ページ: 4-18
• [雑誌論文] 貧困政策とフィリピン国家-グローバリゼーション下の福祉社会ミックス- (2007)
  • 著者名/発表者名: 太田和宏
  • 雑誌名: 第12回フィリピン研究会全国フォーラム抄録集 ページ: 1-5
• [雑誌論文] 大規模ODAプロジェクトと住民問題-フィリピン・セブ総合開発計画を事例に (2007)
  • 著者名/発表者名: 太田和宏, ほか
  • 雑誌名: 研究紀要(神戸大学発達科学部) 第14巻第2号 ページ: 249-259
  • 査読あり
• [学会発表] 北京市の都市形成と都市地域構造の変容 (2009)
  • 著者名/発表者名: 山崎健
  • 学会等名: 地理教材研究会例会
  • 発表場所: 龍谷大学
  • 年月日: 20090229
• [学会発表] 移民研究における脱領域化と再領域化の概念の可能性-インド移民を事例として (2009)
  • 著者名/発表者名: 澤宗則
  • 学会等名: 日本地理学会春季学術大会
  • 発表場所: 帝京大学
  • 年月日: 2009-03-29
• [学会発表] コメント : イギリスにおける新自由主義の展開 (2008)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏
  • 学会等名: 歴史科学協議会大会テーマ グローバリズム・新自由主義と歴史学の課題II
  • 発表場所: 関西大学
  • 年月日: 2008-11-15
• [学会発表] 近代イギリス地方自治制度の展開 (2008)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏
  • 学会等名: 地方自治史の国際比較(社会経済史学会共通論題報告)
  • 発表場所: 広島大学
  • 年月日: 2008-09-28
• [学会発表] Poverty and Social Structure in the Philippines : Adverse Mixture of State, Civil Society, and the Market (2008)
  • 著者名/発表者名: Ota Kazuhiro
  • 学会等名: The 8th Conference of the Philippine Studies
  • 発表場所: Ateneo de Manila University, Quezon City, the Philippines
  • 年月日: 2008-07-24
• [学会発表] イギリス統治構造の改編-ブレアからブラウンへ (2008)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏
  • 学会等名: 比較法学会ミニ・シンポジウム 連合王国(イギリス)の憲法的法と統治構造の変容の軌跡と現在-理論と実態
  • 発表場所: 大阪大学
  • 年月日: 2008-06-07
• [学会発表] 貧困政策とフィリピン国家-グローバリゼーション下の福祉社会ミックス- (2007)
  • 著者名/発表者名: 太田和宏
  • 学会等名: 第12回フィリピン研究会全国フォーラム、
  • 発表場所: 広島国際学院大学
  • 年月日: 2007-06-30
• [学会発表] イギリス : チャリティに関する法を中心にして (2007)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏
  • 学会等名: 比較法学会 シンポジウム アソシエーション法の比較研究-<国家・社会・個人>をつなぐ法のすがた
  • 発表場所: 北海道大学
  • 年月日: 2007-06-03
• [図書] 新自由主義の破局と決着 (2009)
  • 著者名/発表者名: 二宮厚美
  • 総ページ数: 295
  • 出版者: 新日本出版社
• [図書] 地理教育講座・第3巻、地理教育と地図・地誌(中村和郎, 高橋伸夫, 谷内達, 犬井正編) (2009)
  • 著者名/発表者名: 山崎健, (共著)
  • 総ページ数: 670-680
  • 出版者: 古今書院
• [図書] 現代憲法における安全-比較憲法学的研究をふまえて- 森英樹編M (2009)
  • 著者名/発表者名: 岡田章宏, (共著)
  • 総ページ数: 540~565
  • 出版者: 日本評論社
• [図書] 21世紀の都市像 近畿都市学会編 (2008)
  • 著者名/発表者名: 山崎健, (共著)
  • 総ページ数: 108-117
  • 出版者: 古今書院
• [図書] 都市の景観地理・中国編(阿部和俊・王徳編) (2008)
  • 著者名/発表者名: 山崎健, (共著)
  • 総ページ数: 5-25
  • 出版者: 古今書院
• [図書] 京阪神都市圏の重層的なりたち (2008)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一, 岩崎信彦, 他編著
  • 総ページ数: 216-232, 233-251, 252-270, 480-498
  • 出版者: 昭和堂
• [図書] エスニック・ワールド-世界と日本のエスニック社会(山下清海編) (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤宗則, (共著)
  • 総ページ数: 239-249
  • 出版者: 明石書店
• [図書] 現代アジア研究1 越境(高原明生, 田村慶子編著) (2008)
  • 著者名/発表者名: 澤宗則, 南埜猛, (共著)
  • 総ページ数: 269-295
  • 出版者: 慶應義塾大学出版会
• [図書] Emerging New Industrial Spaces and Regional Developments in India, H. Okahashi (eds.) (2008)
  • 著者名/発表者名: Sawa Munenori, (co-author)
  • 総ページ数: 195
  • 出版者: Manohar, Delhi
• [図書] 発達科学への招待(神戸大学発達科学部「発達科学への招待」運営委員会編) (2008)
  • 著者名/発表者名: 太田和宏, (共著)
  • 総ページ数: 93-108
  • 出版者: かもがわ出版
• [図書] 増補版 日本で学ぶアジア系外国人-研修生・技能実習生・留学生・就学生の生活と文化変容(浅野慎一編著)(増補版第2部第2章のみ〓岩と共著。他すべて単著) (2007)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一
  • 総ページ数: 531
  • 出版者: 大学教育出版
• [図書] 都市の生活・文化・意識 (2007)
  • 著者名/発表者名: 浅野慎一, 有末賢, 北川隆吉, 編著
  • 総ページ数: 19-73
  • 出版者: 文化書房博文社
• [備考] 〓岩, 浅野慎一監訳『中国残留日本人孤児に関する調査と研究』(上・下)関亜新, 張志坤著, 不二出版、2008年。906頁。