研究課題/領域番号 |
19611003
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研究機関 | 京都工芸繊維大学 |
研究代表者 |
浦川 宏 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (10183211)
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研究分担者 |
佐々木 良子 京都工芸繊維大学, 大学院・ベンチャー・ラボラトリー, 研究員 (00423062)
森本 一成 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (00127169)
佐々木 健 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 准教授 (20205842)
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キーワード | 文化財科学 / 博物館学 / 分析化学 / 染織技術史 / 感性工学 |
研究概要 |
京都工芸繊維大学美術工芸資料館の裂地コレクションについて、染織技術史的に裂地に用いられた染、織の技法を解明するために個別的な資料の目視および科学的調査を行なった。この成果をもとに2008年3月より5月まで企画展『裂地を辿る--京都工芸繊維大学美術工芸資料館蔵染織品の初公開』を開催した。また、本調査・分析成果を冊子としてまとめ図録として刊行した。更に本年度は、裂地以外の染織品についても調査活動を行った。 主な成果は以下の通りである。 【1】裂地展会期中にギャラリートークを二回開催し、220名を超える出席を得た。 【2】所蔵染織品について写真撮影及び、染織技術史的目視調査を継続して行ない、詳細な調査票を作成した。 【3】文化財染織品の材質分析について、収蔵場所での染料分析と繊維素材分析の非破壊分析手法の開発を行なった。変色の著しい一部資料について染料成分の特定に成功し、それに基づく制作当時の色彩をデジタル的に再現した。技術史的背景にこの化学分析および先端技術を加えた文理融合型調査を行った。 【4】化学分析に基づく成果を視覚的に伝えるためのデジタル復元を行った。 【5】成果をデータベース化し、学内限定でWeb上にて公開した。 【6】特徴のある裂について、大学所有の最先端研究機器を用いる調査を行った。脱落糸片を利用し、ESIイオン化質量分析を導入した超微量破壊分析を試みた。
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