研究課題
1.藤田による折紙の公理化をさらにすすめ、折れ線が複数個ある場合の折り方の代数的意義を考察した。考察結果から得られた新たな折り紙操作を計算折紙環境に実装した。新しい機能に基づいた新たな折紙作図方法を考案した。この結果は、高階折り紙につながる意義を持っている。2.折紙を抽象化し、数学的な対象として扱う研究を推進し、折紙の形式的モデルを提示した。モデルは、面の集合とその上で定義された二つの面の相互関係を表す関係からなる構造である。モデルのもつ数学的な性質についても明らかにした。具体的には、折紙を代数系として扱い、折紙の作品作りを代数系の変換として定式化し、すでに構築された計算折り紙環境に実装した。3.代数系をグラフで表現し、グラフ・カテゴリ論的な形式化を進めている。グラフ書換え系を定義し、折紙をラベル付きハイパーグラフとして表現する。さらに、そのグラフをグラフ書換として定式化した。さらに、グラフ書換え系を定義し、グラフ書換を実装した。グラフの書換の方法をプログラムとして定義し、書換のプロセスについて、推論することができるようグラフ書換言語を定義しその処理系を実装した。4.定理証明系を駆使した、折紙作図の研究をさらに推進し、グロブナ基底法の応用を進め、グロブナ基底の計算時間を削減する方法を検討している。それと同時に幾何の定理証明に用いられる他の方法ウー・リットの方法の適用について検討を開始した。
すべて 2009 2008 その他
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (6件) 図書 (1件) 備考 (1件)
Proceedings of the 10th International Sympo sium on Symbolic and Numeric Algorithms for Scientific Computing (SYNASC 2008), IEEE
ページ: 20-27
Proceedings of the 24th annual ACM, Symposium on Applied Computing (SAC 2009)
ページ: 1132-1138
Electronic Notes in Theoretical Computer Science 216
ページ: 31-44
http://www2.score.cs.tsukuba.ac.jp/projects/origami